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#42   加賀友禅作家 中町博志(なかまちひろし)

今回の匠:写真

2007/1/20放送

中町博志 プロフィール
1947年 富山生まれ
18歳まで油絵を学び友禅の道へ


「 友禅は命の支え 」

江戸時代、京から加賀に伝えられた、友禅。その伝統の世界に、新しい風を吹き込む匠が金沢にいます。中町博志さん。抽象画を思わせる作風で独自の世界を生み出してきました。「そのものを綺麗に写すのじゃなく、そのものを見た自分が何を感じるか、その心に感じたことを描くほうが正直じゃないかと。デザインは見た目だけじゃないんだなと。感じ方で色んな風に変わってくる。そう思うと、最近ようやく面白くなってきた気がしますね。」


中町さんは、注文を受けると、依頼主に直接会って、そのイメージを心に刻んでからデザインを始めます。仮縫いをした白生地に、下絵が描かれていきます。この着物は、山道で目にした情景から生まれました。「サンキライの丸い葉っぱが、キラキラと風にゆれていたんですね。とっても美しく感じて、急いで家に帰ってこの図案を作ったわけです。」


毎日目にする風景でも、同じ表情は無い。中町さんは、そんな自然の表情から受けた印象を、図案に託します。彩色がなされた後は、10以上の工程を経て、晴れて着物として完成します。「自然との調和の中で自分の命を支えてくれるそのものだと、思っていますね。」


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