#54 甲州印傳職人 山本誠(やまもと・まこと)
2007/4/13放送
山本誠プロフィール
1949年 山梨生まれ
学生時代より 父のもとで修行了
「夢は ニューヨークで勝負」
甲州印傳(いんでん)は、鹿の革に漆などを使って模様を付けた革工芸です。かの武田信玄が武具に使って発展しました。山本誠さんは、この道37年。日本で唯一の甲州印傳の伝統工芸士です。父のあとを継いだ二代目。「もう長く使ってもらいたいと言うのが私のモットーですよ。今こういうある程度使い捨ての時代なんですけど、実際、商売から言うとあんまり儲からないんだけど」
鹿革は、しなやかで通気性がいい。漆は、水をはじいて汚れにくい。印傳はもともと丈夫さを追求したもの。模様の切り抜かれた型紙の上から、一回で均一に漆をのせるのが匠の技。漆が革にしみて、高く盛り上がるのが良い印傳の証。「伝承っていうのはそのまま何年も前のことを同じようにやるってことが伝承で、伝統っていうのはある程度ものがあって、それを伝えながらいろんなものに変化していくんじゃないかなと私は思っています。」
あくまで、伝承ではなく、伝統。山本さんにとって心強いのは、二人の息子さんがあとを継いでくれたこと。「もうひとつ失敗すれば今ある伝統の型がまるまる壊してしまうことにはなるんですけど、それは守っていつつも、また新しいものを作り出すっていうのも非常に難しいんですけども」
今、息子たちが挑戦しているのは、一つの作品に様々な色の漆を使うという新しい試み。でも、父だって負けてはいない。「生きてる間にニューヨークに店を出したいっていうのは、ありますよ。今ヨーロッパブランドの、隣にでも出してやろうかなって、夢はあるんですよ」






