#93 柿渋染め作家 岡林染里(おかばやし・せんり)
2008/1/11放送
岡林染里 プロフィール
1945年 高知生まれ
37歳より独学へ柿渋染めを始める
「命を色に変える」
清流ながれる、岡山の山深く…。仙人のごとく、自然の中で仕事に打ち込む柿渋染めの達人・岡林染里さん。染めに最良の水を求め、この地にたどり着きました。
「柿渋の魅力っていうのは、生地が非常に強くなるいうことと、虫が食わない、撥水作用が強い、冬あたたかくて夏すずしい。色んないい面があるんです。」
柿渋は、塗料として古来から重宝されてきたもの。しかし、生地を染める染料として使うとなると、簡単にはいきません。
「成分であるタンニンの粒子が非常に大きいもんですから、まず染み込まない。表面でひっついてしまっている。それでいくら色が出てきても、その粒子が大きいがためにはげ落ちやすい。これをどう解消するかというのが一番むずかしいです。」
刷毛染めし乾燥させ洗い落とし、という作業の繰り返しを何度も何度も行う。その地道な作業を根気づよくつづけるのが、匠の心意気。一枚染めるのに、短くて3年長くて7年を費やすのです。
今では、柿渋のみで100以上を発色させられるようになりました。心和ますアースカラーは、自然と共に暮らす岡林さんだからこそ出せる色合い。
「草木も、柿渋ももちろん、天然の命です。命を色に変えているだけの問題ですから、野にあるごとく色を長持ちさせる…っていうふうに考えています。」






