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類まれな才能を持ちながらも、人生は過ちばかり
自由をつかむために彼女に残された演奏時間は、
たったの4分間だった |
| 女性教師が見出した天才ピアニスト――その身は、囚われていた |
ピアノ教師として刑務所を訪れるトラウデ・クリューガー(モニカ・ブライブトロイ)は、まさかそこで天才ピアニストに出逢うとは思ってもいなかった。彼女の名前はジェニー・フォン・レーベン(ハンナー・ヘルツシュプルング)。類まれなる才能を持ちながら、過去の悲しい出来事から人生を誤り、今では生きる希望さえ失っていた。すぐに彼女の才能を見抜いたクリューガーは、それを開花させることが、残り少ない自分の人生の使命だと決意し、所長(ステファン・クルト)を説得して、特別レッスンを始める。ジェニーがコンテストで優勝すれば、所長の栄誉になると持ちかけたのだ。 |
| 天才少女はすべてに牙をむく問題児――その魂は、愛を知らなかった |
彼女を”モーツァルト”にするために引き取った養父のもとで、幼い頃から様々な国際コンテストに出場し、神童と騒がれながらも愛を知らずに育ったジェニー。初めて愛した人が若くしてなくなって以来、音楽だけに人生を捧げてきたクリューガー。レッスン初日から、全く違う世界に住む2つの魂の、激しいぶつかり合いが始まった。近づくものすべてに牙を向くジェニーと、彼女の天才ゆえの感情の爆発を恐れながらも、消して妥協しないクリューガー。看守のミュッツェ(スヴェン・ピッピッヒ)に危害を加えたジェニーを敵視する同僚のコワルスキー(リッキー・ミューラー)の嫌がらせもあり、レッスンは思うように進まなかった。 |
| ついに始まったコンテストへの挑戦――その手は、鍵盤を求めていた |
ジェニーの養父レーベン(ヴァディム・グロウナ)の差し金で、記者が取材に訪れる。手錠をかけられたまま、見事な演奏を披露するジェニーに記者も看守も息をのむが、クリューガーだけは彼女がクラシックではない音楽を弾いたことを叱責する。記事の効果でレッスンも進み、クリューガーは自信満々でコンテストの予選を迎える。ジェニーは極度の緊張からトイレの鏡を殴打、負傷した手で出場するが、それでも彼女の演奏は群を抜く素晴らしさだった。帰り道で寄った病院で、ジェニーは逃走を図るが、失敗。追いかけてきたクリューガーに、ジェニーは衝撃的な過去の哀しい事件を告白する――。 |
| 見つめ合い、歩み寄る2つの魂――その心は、優しさに飢えていた |
何があっても、自分の才能を固く信じてくれるクリューガーに、ジェニーは少しずつ心を開き始める。そんな2人の姿に、復帰したミュッツェが、嫉妬の炎を燃やす。芸術を理解したいと願う彼は、クリューガーを師として慕っているのだ。コンテストの前日、クリューガーから舞台で着る黒いスリップドレスを贈られたジェニーは、別れ際に初めて心からの「ありがとう」を贈る。翌日、準決勝も難なく勝ち進んだ2人は、仲睦まじく勝利の喜びを分かち合うのだった。 |
| 養父と教師、それぞれの裏切り――その謝罪は、愛する者に届くのか? |
ある日、クリューガーの自宅をレーベンが訪れる。恋人の罪を自ら進んで被っただけで、娘は無実だと訴える彼は、クリューガーの経歴を調べ上げていた。青春の美しき純愛、自分の身を守るための裏切り、恋人の死――そこには世界的なピアニストに師事し、輝かしい未来を約束されていたクリューガーが、なぜ栄光を捨てたかを解く秘密があった。同じように娘を裏切ったことを悔いているレーベンの願いはただひとつ――「どうかジェニーにピアノの練習を」。 |
レッスンを再開した2人を、新たな悲劇が襲う。ミュッツェが仕組んだ陰謀にはめられたジェニーが、暴力事件を起こしてしまったのだ。決勝大会を目前にしてピアノを禁止されるジェニー。彼女をかばい、解雇されてしまうクリューガー。しかし、クリューガーには、法も怖れぬ驚くべき計画があった……。
果たしてジェニーは、ドイツ。オペラ座の晴れの舞台に立ち、
自由への切符を勝ち取ることができるのか――? |