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●ポール/ヴァンサン・カッセル
(Paul / Vincent CASSEL)
1966年11月23日、パリ生まれ。
父は『気まぐれに愛して』(70)『ブルジョワジーの秘かな愉しみ』 (72)などの名優ジャン=ピエール・カッセル。17歳のときにサーカス学校に通った後、渡米、ニューヨークのアクターズ・インスティチュートで演技を学ぶ。20歳で帰仏し、ジャン=ルイ・バロー演出の舞台「鳥たち」“Les Oiseaux”などで俳優としてのキャリアを開始する。テレビ出演を経て、89年にディディエ・カミンカの「頭の一撃だけでなく」の端役で映画デビュー。91年にフィリップ・ド・ブロカの「天国の鍵」で本格的に映画に進出する。93年にマチュー・カソヴィッツの長編監督デビュー作『カフェ・オ・レ』に出演して以来、カソヴィッツとは名コラボレーション関係を築き、95年の『憎しみ』で暴力の世界にどっぷり浸ったストリートの青年を演じ、センセーションを巻き起こす。
作品はカンヌ映画祭監督賞を受賞するなど、高く評価され、カッセルもセザール賞の主演男優賞と有望若手男優賞のダブル候補となり、一躍注目を集める。その後、カソヴィッツ監督作には『クリムゾン・リバー』(00)に主演、俳優としては、97年にニコラ・ブークリーフの「快楽(そしてその小さな気苦労)」“Le Plaisir (et ses petits tracas)”と、01年の『バースデイ・ガール』で共演している。近年は、『ドーベルマン』(96)や『ジェヴォーダンの獣』(01)などで凶暴性を秘めた持ち前のワイルドな役柄に真価を発揮する一方、『エリザベス』(98)、リュック・ベッソンの『ジャンヌ・ダルク』(98)など国際的な大作でも活躍し、アニメ映画『シュレック』(01)では声の出演を。本作『リード・マイ・リップス』(01)では、出所したばかりの青年の不器用だが野心的な内面をエネルギッシュに演じて、カメレオン俳優の真価を発揮、2度目のセザール賞主演男優賞候補になった。『アパートメント』(96)をはじめ、数多くの共演を重ねたモニルッチと、99年に結婚、昨年は、ギャスパー・ノエの『アレックス』での衝撃的な共演も話題をまいた。新作に、ヤン・クーネンの「ブルーベリー」“Blueberry”、フレデリック・シェンデルフェールの 「シークレット・エージェント」“Agents secrets”に続き、バルベ・シュローダーの「死の本能」“L'Instinct demort”が決定。ちなみに、97年に短編「サバス・ナイト・フィーヴァー」“Shabbath Night Fever”で監督デビューを果たしている。
●カルラ/エマニュエル・ドゥヴォス
(Carla / Emmanuelle DEVOS)
1964年、パリ生まれ。
83年からコート・フロランでフランシス・ユステールに師事し、ユステール演出の舞台《ル・シッド》などに出演、86年にユステールの初監督作「チャーリー・スペンサーが盗まれた!」“On
a vol・Charlie Spencer!”で映画デビューする。90年にノエミ・ルヴォウスキーの短編「ウィと言って、ノンと言って」“Dis
moi oui, Dis moi non”の主演で注目され、引き続き、短編「キスして」“Embrasse-moi”(90)を経て、ルヴォウスキーがキャスティングを担当したアルノー・デプレシャンの『二十歳の死』(91)に出演。92年の『魂を救え!』でミシェル・シモン賞候補となる。その後、エリック・ロシャンの『哀しみのスパイ』(93)やルヴォウスキーの初長編作『私を忘れて』(94)に出演。出産を経て、96年の『そして僕は恋をする』で主人公マチュー・アマルリックの恋人で、奔放なエステルを好演、セザール賞有望若手女優賞候補となる。それまで、作家性の強い監督作品で、苦悩を抱えた内向的な女性や、愛に溺れるヒロイン役など、さまざまな女性像を体現し、一方で脇役としても『パリの確率』(99)『エスター・カーン/めざめの時』(00)などで場をさらうように、批評家やシネフィルたちから演技派女優として高い評価を得ていたが、本作『リード・マイ・リップス』(01)では、出所したばかりの粗野な青年に魅かれてゆく孤独な難聴のOLを演じ、かつてないデリケートな一面を披露、セザール賞主演女優賞を受賞して、一般にも広く知られる存在となった。
昨年のカンヌ映画祭コンペティションに出品された『見えない嘘』(01)ではダニエル・オートゥイユ扮する謎の男の愛人を演じ、01年のテレビ映画「30歳代の女とおじいちゃん」“Tontaine
et Tonton”で組んだトニー・マーシャルの『逢いたくて』(02)では、映画『めぐり逢い』を観て感涙にむせぶ観客役で、強烈な印象を残した。新作は、15歳の少年の冒険を描くエレーヌ・アンジェの「ドラゴンと会う」“Rencontre
avec le dragon”でオートゥイユと再共演する。
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