2008年7月15日
タンザニア取材記(1)
先日行われた洞爺湖サミットに向けて、私はアフリカへ取材に行きました。
温暖化・食糧問題・貧困など、世界の問題のほとんどがアフリカ大陸に深い根を生やしているからです。
その一方でアフリカはいま、とてつもない速度で経済成長を遂げています。
かつての『暗黒大陸』が『成長大陸』へ。
その現場を自分の目で見て伝えたいと思ったのです。
しかし、『速ホゥ!』の熱心な視聴者の皆さんはご存じの通り、サミット期間中を含め私はしばらく番組をお休みしていました。
理由は、私が体調を崩し入院・手術となってしまったから。
自己管理に少なからず自信を持っていただけに、悔しく残念でした。
何より番組スタッフ、会社、視聴者の皆さんにご心配、ご迷惑をかけてしまったことは、私の心に残る大きな傷跡になりました。これからまた少しずつ、信頼を取り戻せるよう最善を尽くします。
今回の日記は、そのアフリカ取材について記します。
アフリカは確かに成長しています。
一方で私が感じたアフリカを、拙いこの文章で皆さんに少しでも伝われば良いのです
が...
日本から丸一日以上の移動時間をかけ、私たち取材クルーが向かったのはタンザニ
ア。
サファリ・キリマンジャロ山・ヴィクトリア湖など観光業が盛んです。
位置は赤道より南、インド洋に面しています。
いわゆる『サブサハラ』(サハラ砂漠以南の国)で、国民の多くが一日当たり1ドル以下で生活する最貧国です。
今回の取材を通じて感じたタンザニアの国民気質は、『時間という軸に縛られる概念が少ないこと』でした。
これは決して批判的なことではありません。彼らにとってはいたってスタンダードなことで、怒ることも少ないようです。
入国審査など、空港で2時間ほど足止めを食らいイライラしていたのも初日だけ。慣れてくるとレストランでオーダーしてから1時間30分でようやく最初の料理が出てきても、何も気にせず笑えるようになりました。
インタビュー取材などでも、8割いや9割はみな遅れてのスタート。
そのため我々の取材スケジュールもずれ込み、予定を翌日にずらすことも。それでも取材対象の方は、ふところ広く聞き入れてくれます。このあたりはアフリカンタイムの恩恵ですね。
そしてもうひとつ感じたタンザニア人気質は、『とにかくお喋りが好き』とくに男性がそうです。
現地の様々な企業に取材に行きましたが、みなさん同じように、まずは座って茶飲み話から始まります。
『まぁ座ってくれ。コーヒーを飲むか?よく来てくれたね。まずは我が社のこと説明しよう。思い起こせば1920年...』
こんな感じで始まり、30分間独演会です。
とても親切に、紳士的に対応してくれます。ありがたいのですが、ジャパニーズタイムで生活している私たちにとっては、とにかく時間がもったいない。次の取材が迫っている。
ある会社でのインタビューで、耐えかねた私は担当者の話を遮り、強引に質問をしました。
すると担当者は、即座に私の質問を遮り、さらに大きな声と迫力で話を続けてきます。
カチンときた私もさらに大きな声で質問。
こんなやり取りが続いたのち、結局担当者は質問に答えてくれませんでした。
ほとんどのインタビューで感じたのですが、質問に対して簡潔な答えは返ってきません。
まずは彼らの言いたいことを聞かなければならないのです。
こんな私を見かねたのか、現地の日本人コーディネーターが『赤平さん、タンザニアではいきなり本題の質問をするのは失礼になるんですよ。最近どう?とか、奥さんや子供はどうしてる?なんて話をしてからじゃないと、彼らはムッとしますよ』とアドバイス。
なるほど、時間に追われる日本人感覚では、この国では取材もままならないのか、と少し後悔しました。
(以下次回へ)

