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日経スペシャル「ガイアの夜明け」 8月9日放送 第173回

一粒のタネが金を生む ~究極の種子を開発せよ~
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スーパーなどで売られている野菜に、産地が表示されるようになって久しい。千葉産、熊本産、アメリカ産などなど・・・。・しかしその元をたどると、実は同じ種苗会社の同じタネだったという事も珍しくない。
種苗会社とは、農作物のタネを生産し農家に供給する企業のこと。商品の売り先は農家だが、最終的に農作物が届くのは一般消費者という複雑な販売形態を持つ。つまり、農家と消費者双方のニーズに応えることが求められるのだ。生産効率を上げたい農家と、合理化を推し進めてきた市場が受け入れてくれる規格。そして、安全で美味しく安い野菜を望む消費者。その全てをどうクリアしていくのか。
現在、種苗市場は1兆5000億円。その市場をつかもうと、大手種苗会社のタネ開発競争が激化している。これまで企業秘密の厚い壁に覆われていた種苗産業の知られざる攻防戦を追った。
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日本の2大種苗会社は「サカタのタネ」と「タキイ種苗」。この2社はいま、激しいトマト戦争の真っ只中にある。
市場を席巻しているのはタキイ種苗の「桃太郎トマト」。それに対し、サカタのタネは莫大な遺伝子資源を使って新品種「王様トマト」を開発した。スーパーマーケットなどの試食コーナーで消費者の動向を探り、更なる改良を重ねている。サカタのタネは、トマト市場で先行するタキイ種苗を追撃できるのか?
しかし、そのサカタのタネを背後から脅かす存在が登場した。サカタのタネの主力商品であるトウモロコシ「ピーターコーン」を揺るがす敵が、地球の反対側から日本攻略の準備を進めていたのだ。
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南米・チリ。日本から遠く離れたこの地で、日本市場攻略に向け開発したトウモロコシのタネを生産しているのは「パイオニア・エコサイエンス」。世界最大の種苗会社「パイオニア・ハイブレッド」が日本進出のために設立した支部から社内ベンチャーとして誕生した会社だ。
新しいトウモロコシの売り物は甘さ。糖度は18度を超える。しかし、大きな問題があった。発芽率が低い上に、実が小さく収穫の効率が悪い。これをどうやって日本市場に売り込んでいくのか?
そんなパイオニア・エコサイエンスに、今度はヨーロッパからニュースが飛び込んだ。トマトの本場イタリアのシチリアから、日本攻略用のトマトが完成したという連絡が入ったのだ。第三の勢力、パイオニア・エコサイエンスの日本市場攻略は成功するのか?
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これまでの種苗産業は、タネを売ればそれで終わりというビジネスだった。しかし日本の農業が衰退する中、ただ売るだけではもはや農家と共にジリ貧になってしまう。そこで各社は、それぞれのやり方で農家の利益を守り日本の農業そのものを立て直そうという取り組みを始めた。
パイオニア・エコサイエンスは、新品種と共に収穫量が跳ね上がる新生産システムを開発していた。このシステムは、閉塞した日本の農業の起爆剤となる可能性を秘めているという。日本の2大種苗会社、サカタのタネとタキイ種苗は、どう対応するのか?
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【日経産業新聞に、「一粒のタネが金を生む ~究極の種子を開発せよ~」と連動した企画「ニッポン1次産品 市場開墾」が8月9日付から連載されます。番組と併せてお読みください】
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