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日経スペシャル「ガイアの夜明け」 10月4日放送 第181回

東南アジアに進路を取れ
~日本VS中国!急成長ASEAN争奪戦~
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いま、製造業の現場では中国への一極集中のリスクを分散・回避を検討する動きが目立っている。そこで注目されているのが、ベトナムやミャンマーなどのASEAN(東南アジア諸国連合)各国。人件費が中国よりさらに安く、以前から日系企業が足場を築いてきた長い歴史がある。ますます激化するコスト競争に対応するためにも、この地域への期待が高まっている。
一方の中国も、人口2億人を超える広大な東南アジア市場の掌握に向けて、この地域への進出に力を注いでいる。去年末、中国とASEANがFTA(自由貿易協定)の締結で合意、2010年までにほとんどの関税を撤廃する見込みとなり、モノだけでなく人や金が着々と中国から入り込んでいる。
この地域で、長く圧倒的な存在感を保ってきた日本。その"ジャパン・ブランド"が今、脅かされようとしている。日本企業は東南アジアで生き残れるのか。日本企業の動きと、中国企業による東南アジア進出最前線の様子を取材した。
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| 【生き残りかけて中国からASEANへ製造拠点をシフト】 |
日本で販売されているワイシャツの総数、年間およそ6000万着。そのワイシャツ製造でトップシェアを誇るのが、アパレル企業のトミヤアパレルだ。トミヤアパレルでは20年前、激化するコスト競争に対応するため衣料品の製造を一斉に中国へ移転。しかしその後、リスクの分散・回避のために2002年にミャンマー、2003年にはベトナム・ホーチミン市郊外に工場を建設。両国合わせて全生産量の過半数を占めるまでになり、一気に中国を逆転した。
今夏のクールビズ特需に沸く中、ベトナムで高級シャツの生産が始まることになった。高い技術が求められるため、これまで日本と中国でしか生産していなかった難しいレベルのもの。本格生産へ向けて、80名からなる"高級シャツ特別班"が組織された。彼らに対峙して指導にあたるのは55歳の日本人職人。果たして、満足のゆく製品を仕上がることができるのか。 |
タイ北部、メコン川に面するチェンセン港には連日、大きな荷物を載せた貨物船が何隻もやって来る。中国・雲南省から運ばれてきた衣類や雑貨、果物、玩具など、大量の物資が流れ込んでいる。それだけではない。かつては日本製品が主流だった音響機器や家電製品も、中国製品に取って代わられようとしているのだ。
一方、中国からはモノだけでなく、金やヒトも流入。この地域の将来性を見込んだ投資が急増しているのだ。タイなどでは中国からの投資を積極的に受け入れており、投資委員会に中国デスクを新設。中国企業への投資相談会などを開催するなどしている。これまで、投資でも貿易でも最大のパートナーであった日本の揺ぎ無き"ジャパン・ブランド"が今、脅かされているのだ。 |
| 【カラーテレビ売り上げ世界一・中国家電メーカーの東南アジア戦略】 |
| 2001年には売り上げ3060億円を記録、カラーテレビの年間販売台数1800万台と世界一になった中国の総合家電メーカー「TCL」。1999年に工場を作ったベトナムでは、シェアを18%にまで拡大。ソニーやサムスンと争うほどに急成長した。去年9月にはタイに工場と販売会社を設立、本格的な東南アジア進出をスタートさせた。しかし、先々でぶつかるのは先行する日本、そして韓国のメーカーの厚い壁。それでも自社製品への自信を胸に飛び回る彼らの姿はチャレンジャー精神に満ち溢れ、かつての日本の企業戦士を髣髴させる。 |
| 【ベトナムで生まれた驚異のバイク…ホンダVS中国製バイクの戦い】 |
| 圧倒的な中国パワーに、日本企業はどう対抗すれば良いのだろうか。今から5年前、ベトナムに廉価な中国製バイクが大量に流入し存亡の危機とまで言われた「ホンダ」が生み出したバイク。それは品質と安全を維持しながら、コストを3分の1に削減するというものだった。それはどのように生み出されたのか。ホンダと中国製バイクの戦いを検証する。 |
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