| 日経スペシャル「ガイアの夜明け」 11月4日放送 第338回

あなた 頑張り過ぎていませんか?
~サラリーマンに忍び寄る“心の病”~
今、うつ病をはじめとして、“心の病”を患うサラリーマンが増加しているという。最新の調査によると、“心の病”で「1ヵ月以上の休業・退職者」がいると答えた企業は約9割(92.8%)にものぼった。
「人が減って負担が増えた…」「なかなか成果が出ない…」
そこには今、日本企業が抱える多くの問題点が見えてくる。
番組では多くのサラリーマンや、企業の内部を取材し、その実態を探っていく。
一方、「社員の心のケアこそ重要だ」と積極的に従業員のメンタルヘルス対策に乗り出した企業もある。その取り組みも追う。
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「自分には無縁の病気だと思っていました…」
ある大手企業に勤める男性Aさん(38歳)はこう語った。
以前は上司や同僚、部下からの信頼も厚く、多くの仕事で成果をあげていた。
その後、人員が削減され、一層負担が増え、残業は200時間を超える時もあった。それでも気合と根性で乗り切ろうと頑張っていた。途中で投げ出すのが嫌だったのだ。
しかし、ある時、原因不明の体調不良に悩まされるようになり、駆け込んだ病院で、適応障害およびうつ状態と診断されてしまう。
その日以来1年と4カ月、全く会社に行けていない。休職制度を使い自宅療養の日々が続いている。月2回の通院と毎日の薬が欠かせない。
Aさんは言う。
「これは精神的に強いとか弱いとか関係なく、誰もがなる可能性のある病気では…」
5年前に購入したマンションに奥さんと子供の3人ぐらし。
暮らしは給料の6割程度の傷病手当金と、妻が週3・4回働いて得る収入でまかなっている。自宅のローンもあり、早く復帰をしたい。
しかし、なかなか家を出ることはできない。
復職へ向け、不安と恐怖を抱えながら電車に乗ることから始める、一人のサラリーマンを通して今の現実を見ていく。
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神奈川県全域でトヨタ車の販売を行っている神奈川トヨタ自動車。長引く不況を経て、若者の車離れも進む中、車が簡単に売れる時代ではなくなった。
必然的に仕事の質や量が変化していく中、数年前より心に変調をきたす社員が増えてきていた。
社員の心の危機を会社全体の危機としてとらえ、その対策に真剣に取り組むべく、3年前、社内の一部署として「健康相談センター」を立ち上げた。
センター長を勤める神谷英二さん(63歳)の仕事は多岐に渡る。
“心の病”を患った社員とのメールや電話、対面などでカウンセリングをするし、専門医の紹介、本人の病状や希望の把握、そして職場復帰への対応など…。
プライバシーの問題が立ちはだかるきわめて困難な現場で奔走する、企業側の取り組みを追った。
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心の変調を抱えているのは日本で働く人たちだけではない。
世界各国で働く駐在員たち、特に中国で働く日本人サラリーマンに心の変調をきたす人が増えてきているという。
進出している日系企業は2万社以上と言われ、日系企業同士の競争も激しいが、外国企業との競争も激しさが増すばかり。
その最前線で闘いながら、友人・知人も近くにいない孤独感、中国人スタッフたちとの慣習・価値観の違いなど、様々なことで強いストレスを感じる日本人サラリーマンが増えているのだ。
4年前、中国進出を果たし、様々なストレスの中、たった一人で奮闘する上海安田化学品有限公司、深井史郎(57)さんの日常に密着。中国駐在員のストレス事情を取材した。
また、中国で働く日本人のメンタルヘルスのために上海の乗り込んだある精神科医も取材する。
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