日経スペシャル「ガイアの夜明け」 5月26日放送 第367回 内定切りに負けるな! ~不況に翻弄される若者雇用の実態~
この春、企業の業績悪化や事業縮小を理由にした新卒者の内定取り消しが続出した。厚生労働省の発表では427社2083人と、記録が残る93年以降で、過去最悪の多さとなったのである。 突然の内定取り消しに抗う術もないまま、窮地に追い込まれた学生たち。番組では、ある建築会社から内定を取り消されてしまった学生を追う。就職で自分の夢を実現しようと思っていた彼にとって、就職は単なる仕事探しではない。働く意味とは…?自問自答する日々。彼は、再びチャンスを掴むことができるのか。 一方、内定を取り消されたのに、就職できないまま卒業してしまった若者たちの事情は、更に深刻だ。新卒採用枠に戻れないため、募集自体が極端に少ない。狭き門を勝ち抜くための戦いが始まっていた。 不況という、時代の荒波にもまれながら、社会に船出することとなった若者たち。明日をつかめ!就職戦線の最前線を追う。
4月。来年に向けた就職戦線も終盤に差し掛かる中、会社説明会にきていたある男子学生。彼は実は、今年大学を卒業して就職することが決まっていたが、その内定を取り消されてしまった1人。卒業わずか1ヵ月前、紙切れ一枚での突然の通知だったという。入社するはずだったその建築会社は結局倒産し、取り消しの補償金すら出なかった。 改めて来年の就職を目指そうにも、すでに出遅れてしまった。「電話すらなかった。ちゃんとお詫びをして欲しい」と会社への怒りをあらわにする。 こうした内定取り消し者が続出するという異常事態に、大学側も支援策を打ち出した。授業料を免除して卒業を延期させるという緊急措置だ。というのも、既卒となってひとたび新卒採用の枠から外れると、就職の門戸は極端に狭くなるからだ。とにかく就職をと、動き出したが…。
福井県にある東証一部上場の繊維メーカーでは、この4月から新入社員101人のうち大学卒の72人に対して、半年間の自宅待機を命じた。工場では一部ラインが止まり、正社員の賃金カットまでしている。これまで取材を受け入れてこなかった社長だが、番組に胸のうちを語った。 入社はしたものの、自宅待機という思いがけない事態に直面した新入社員たち。この日は実に1ヵ月ぶりに出社する日だった。自宅で語学や資格取得の研修をして過ごしているという。彼らの思いは複雑だが、それでも9月までの辛抱と、思い思いの時間の過ごし方をしていた。
一方、内定を取り消されたまま就職できず、卒業してしまった若者たちの事情は、更に深刻だ。就職活動をしようにも、新卒採用枠には戻れないからだ。彼らに対する求人は、欠員補充などの中途採用枠が中心。しかし、中途採用といっても、彼らにはまだ何のスキルもない。 就職支援企業ジェイックが主催する就職講座には今、こうした“ワケあり”の既卒者が次々と相談に訪れている。 この就職講座では、実際の飛び込み営業を経験させるなど、実に厳しいトレーニングが行われる。営業のノウハウを学ぶだけでなく、内定取り消しのショックを乗り越えて自信をつけてもらうための取り組みだという。 そして最後に迎えたのは、実際に求人をしている企業との集団面接。彼らはチャンスをつかめるのか…。