日経スペシャル「ガイアの夜明け」 9月8日放送 第382回 1000円高速 光と影 ~検証 値下げの経済効果~
内需拡大策の目玉として今春に打ち出された、週末の高速料金1000円乗り放題。夏休みには適用される日にちがさらに拡大された。例年混雑するお盆期間だが、今年は高速1000円を利用してレジャーに向かう人などで30キロ以上の渋滞が2.3倍に激増。正に“民族大移動”が繰り広げられた。人だけではない。モノの動きも大きく変わり始めている。 総選挙で民主党が勝利した結果、“高速料金の原則無料化”も現実味を帯びてくる中、この夏に繰り広げられた値下げの経済効果を検証する。
本州の最北端、青森県大間町。マグロで有名なこの小さな町はこの夏休み、首都圏ナンバーを初め、全国各地からやってきたマイカー族であふれていた。もちろんそのほとんどが高速料金1000円でやってきた人たちだ。地元もその想定以上の経済効果にほくほく顔。 一方、危機感を感じていたのが、関東からほど近い福島県。同じ1000円ならば、遠くへ行ったほうが得だと、観光客が素通りしてしまうのだ。何とか観光客を呼び込もうと、夏休みに合わせて県を挙げてキャンペーンを張ることに・・・。高速1000円の利用客は福島にやってきてくれるのだろうか・・・。
「渋滞のピークは◎◎道××トンネル付近で▲▲キロ・・・」。テレビや新聞でよく目にする渋滞予報。それを出すのが“渋滞予報士”と呼ばれる職業だ。 例年の渋滞データをもとに予想を出すが、今回は高速料金1000円の影響がどれほどなのか、未知数だ。この夏、正確な渋滞予報を出すことができるのか。
一般ドライバーにはメリットも多いこの高速値下げ。しかし、複雑なのが物流業界だ。もちろんコストは削減できるというメリットはあるが、それ以上に、渋滞による所要時間の増加などデメリットの部分も多いという。 週末やお盆期間もモノは動き続けている。そんな中、千葉県の運輸業者に密着。そこで出くわしたものは、ベテランドライバーも真っ青の渋滞だった・・・
川崎市と千葉県木更津市を結ぶ、東京湾アクアライン。千葉県の森田健作知事の公約として、8/1から通行料が週末だけでなく平日でも終日800円に値下げされた。 この値下げをさっそくビジネスチャンスとして捉える動きが出始めた。これまで閑古鳥が鳴いていた木更津市の工業団地には、川崎市にある部品加工メーカーが工場ごと引っ越し。さらに従業員たちも木更津に移り始めた。 高速の値下げは人やモノの流れだけでなく、町も変えようとしていた・・・。