日経スペシャル「ガイアの夜明け」 3月30日放送 第410回 熱戦!道の駅パワー ~地方の力が集結する“新拠点”~
地方経済は展望の見えない深刻な不況の真っ只中にあるが、その中で地元経済の起爆剤となっているのが、「道の駅」だ。元々はドライバーの休息地として造られ、全国に936カ所ある道の駅だが、近年、観光拠点として地域ごとに特色ある個性豊かな「駅」が続々と誕生、年間300万人以上を集客する人気「駅」も出現しているのだ。 ある「駅」は、市場ルートにのらないレアの地元産品をブランド化、首都圏への販路拡大に挑む。また、350万人を集客する超人気の静岡県の「駅」は、地元の人たちを巻き込み一大イベントに向けて動き出した。一方、第三セクターの旧態依然とした運営が災いして、改革をめぐって紛糾する「道の駅」も。26歳の若き駅長が再生をかけて奮闘するが…。 地方経済が不況にあえぐ中、地元の“救世主”となるのか?「道の駅」ビジネスの可能性を探る。
全国の「道の駅」で最も客を集めるのが、静岡県・富士市「富士川楽座」駅。その数はレジ通過だけで年間357万人。ここの売りは何と言っても、富士山を一望できる施設。そこに、駿河湾の食材などを提供する地元企業21店舗が入る。高速道路と一般道路、双方に隣接する好立地を追い風に、第三セクターながら今や売り上げは18億円に達する。 この急成長の原動力となっているのは、大型量販店やスーパーなどの民間企業からの転身組で構成される営業企画部の面々だ。彼らがいま仕掛けようとしているのが、3月末に開く10周年記念のイベント。全国の道の駅に出店を呼びかける一方、営業企画の部員は九州全土の道の駅をくまなく廻り「幻の逸品」を見つけ出そうと九州に飛んだ。フェアで客を呼べるのか。 東京の客を吸い込みながら、地元客も逃さず、日々成長し続けるマンモス道の駅、「富士川楽座」。巨大ビジネスと変貌した、勝ち組「道の駅」の秘密に迫る。
全国に936カ所もある道の駅だが、赤字経営の駅も少なくないといわれている。自治体に運営の主導権を握っていて、民営化が遅れているのだと言う。滋賀県は琵琶湖のほとりにある「湖北みずとり駅」も、多くの渡り鳥が観察できる人気スポットにありながら、施設は“活況”とは程遠い状態だ。 そんな道の駅を再生させるため、日本一若い駅長として就任したのが26歳の田邉理人さん。再生を目指す田邉さんが着手したのが、直販所の改革だ。だが、そんな彼の前に、道の駅特有の構造、“第三セクター”の旧態依然とした壁が立ちはだかる。 「第三セクターだから、これまでは何もせずに存続できた。これからはお客さんにもっと来てもらわないと自然消滅してしまう」。 レストランのリニューアルや、地元特産の野菜や湖魚を直売の目玉にする充実策を練る26歳…。しがらみを断ち切り、改革を断行させることはできるのか。
地元で客を待つだけなく地元のおいしい特産品をブランド化し、首都圏に攻め上がる「駅」もある。愛媛県・内子町の「内子フレッシュパーク」は、地元の生産者組合が出資し、運営するようになった、全国でも珍しい“市町村の出資に頼らない道の駅”だ。 この駅は、萩で獲れる豊富な魚介を安く提供する店作りが成功、地元の人たちが魚を買いにわざわざやってくるまでに成長した。駅長はその名も中澤“さかな”さん。地元民に愛される道の駅づくりをしてきたことについて、リクルート出身の中澤さんは「リピーターになってくれるのは、観光客よりも、地元の人の方が可能性が高いでしょう」と話す。 その「萩しーまーと」がいま目指しているのが、地元の魚をブランド化し東京に攻め込むこと。魅力的な駅が生まれれば、その地域が再生できる…そんな信念で地方を活性化させてきた男たちが、ついに東京へと乗り込む…。