アニコムホールディングス 社長
小森 伸昭(こもり のぶあき)
社長の金言
オープンにすることで 信頼を得る
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
人間と同じ健康保険をペットに 契約者にも、病院にも、ペットショップにも便利なシステム
アニコムの保険を契約しているのは犬、猫、鳥、うさぎ、フェレットのオーナーたち。人の健康保険と同じように、病院の窓口で保険証を提示すれば、診療費の自己負担が1割~5割の支払いで済むという便利さでアニコムの契約者は増えている。 従来は、契約者が一旦病院で治療費を全額支払い、後で保険会社に請求して払い戻してもらっていた。小森はこれを病院が一括して請求する仕組みに変えたのだ。しかも、病院の電子カルテと連動する保険請求システムを開発し、病院の負担もなくしたため契約病院も一気に増えた。現在全国の半数の病院でアニコムの保険が使える。 さらに、代理店として保険を扱ってもらうペットショップにも喜ばれるサービスを始めた。動物は環境が変わると病気になりやすいため、最初の1か月間「100%の補償」をつけたのだ。これによりお客からのクレームも減り店は安心してペットを売れるようになったという。飼い主、病院、ペットショップ、すべてに便利なシステムをつくったことがアニコム成功の要因だった。
保険の使命は「予防」だ! 集まったデータを生かす
小森が現在力を入れているのが、年に一度発表する「家庭どうぶつ白書」。年間200万件もの膨大な保険金支払いデータを社内にいる16人の獣医師が分析、ペットがかかりやすい病気やケガなどを、品種・年齢別に載せている。この白書を、動物病院には「予防」のための検診に、企業には新たな治療薬などの開発に利用してもらうという取り組みをしている。 小森が大手保険会社を辞めて独立したのも、「予防」を核にした保険会社を作りたいと考えたからだ。「保険会社はただ保険金を支払うだけでいいのか、せっかく持っている事故などの情報を生かすほうが、付加価値を生めるのではないか」。その思いを形にすることが今の小森の使命なのだ。
「保険」の枠を超える活動に踏み出す
小森の思いを受けて、アニコム社内では新たなプロジェクトが立ち上がった。スプーンや竹串などエサ以外のものを食べてしまう「異物誤飲」を防ごうというもの。病気ではなく、飼い主の注意次第で防げる「事故」だからだ。社内の獣医師が、実際に誤飲を繰り返してしまう犬の家庭を訪問。再発防止のための調査・指導に乗り出した。
アニコムのユニークな社員育成法「ロールプレイ」
小森が創業以来、毎朝欠かさず行っている社員教育法が「ロールプレイ」だ。ある設定の中で与えられた役柄になりきって演じるという演劇的手法。小森が突然テーマを振り、指名された社員は全員即興で演じなければならない。そこで小森が狙っているのは、社員全員の発言力や自ら考える力を養うこと。このロールプレイは日常至る所で行われ、重要な事柄の決定に至るプロセスでも効力を発揮している。アニコム流の社員育成法に迫る!
ゲストプロフィール
小森 伸昭
- 1969年兵庫県神戸市生まれ
- 1992年京都大学経済学部卒業 「東京海上火災保険」(現・東京海上日動火災保険)入社
- 1996年経済企画庁に出向し、調査部門で経済白書のまとめや健康保険制度に携わる
- 2000年anicom(動物健康促進クラブ)を設立、「ペット共済」としてスタート
- 2008年アニコム損害保険会社としてペット保険販売開始
- 2010年東証マザーズ上場
企業プロフィール
- 会社名:アニコムホールディングス株式会社
- 本社:東京都新宿下落合1-5-22
- 創業:2000年7月
- 売上高:108億円(2011年3月期)
- 経常利益:3億4000万円(2011年3月期)
- 社員数(アニコムグループ全体):269人(2011年11月末)
- 契約件数:37万(2011年11月末)
- 契約病院数:5007(2011年11月末)
村上龍の
編集
後記
今、庭で私の愛犬が吠えている。散歩に行きたがっている。朝夕の散歩は毎日欠かすことがないので、時間になると出かけるものと思っているのだ。犬は、私に服従しない。対等だと思っている。ペットブームは、少子化、希薄になった人間関係と孤独、そして経済的な豊かさなど、いろいろなものを象徴している。小森さんは、ペット保険という新しい分野で、リスク回避だけではなく、膨大な情報を病気の予防に役立てるという、画期的なシステムを作った。ペットに愛情を注ぐとき、わたしたちは人間的により豊かになり、成長することができる。
















