カンブリア宮殿

村上龍 × 経済人

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テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

2012712日放送

値下げも大量生産もしない!国産にこだわる下町の大人気カバンメーカー

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吉田(通称 吉田カバン) 社長
吉田 輝幸(よしだ・てるゆき)

日本の製造業が次々と中国などの海外に生産拠点を移す中、一貫して国内生産にこだわるカバンメーカーがある。東京・東神田に本社を置く、創業77年の吉田カバンだ。ポーターやラゲッジレーベルなどの大人気ブランドを展開し、消費不況といわれる中でも圧倒的な人気を誇る。ビジネスマンを中心に熱狂的ファンもいるほどだが、吉田カバンは決して海外生産はしない。大量生産も、安売りもしない。では一体どうやって利益を出しているのか...?頑固なまでに職人を守り続ける、吉田カバンの超ユニークなカバン作り経営に迫る!

社長の金言

拡大ではなく 品質と職人を守れ

RYU'S EYE

座右の銘

放送内容詳細

衰えを知らない大人気カバン! 秘密はここにある!

吉田カバンの人気の秘密は、どこにあるのか?ユーザーに尋ねてみると、多くの人が「機能性」「丈夫さ」「使いやすさ」を挙げる。例えば、携帯電話やペンなどを入れる大小様々なポケットが付いていたり、強度が必要なストラップの部分には重ね縫いがされていたり。 こうした細部への徹底的なこだわりを実現する、独特の製造システムが吉田カバンにはある。自社工場を持たず、熟練された職人の手で一つ一つ作り上げているのだ。例えば、ある職人の“工房”を訪ねてみると、なんとそこは自宅の2階の6畳間。そこでミシンがかけられ、手作りされている。職人技でなければ作れない、丁寧な仕事…。 しかも、吉田カバンには「吉田基準」といわれるほど、独自の厳しい品質基準を設けている。こうして客を裏切らない、丈夫で機能性の高いオンリーワンのカバンは作られているのだ。

「職人を絶やすな!」職人にこだわる吉田カバンの精神

1935年の創業以来、国内生産にこだわる吉田カバン。これは、社長の父であり創業者の、吉田吉蔵の教えに基づいている。 『職人を絶対に絶やすな』。 だから、吉田カバンには、値引きはしない、という“掟”がある。安易な値引きをすると、職人の工賃を確保できなくなるからだ。吉田カバンには広告費もない。商品の価格は、材料費・工賃・最低限の運用費だけで設定され、職人の技術を守っているのだ。

職人たちから学び続ける…社員も目下、修業中!

吉田カバンには、会社には出社せず、職人の工房で修業を積んでいる者がいる。入社5年目の安藤学(27)は、東京・台東区内の職人の下で修業し、やっと最近、カバンの表の面を縫わせてもらえるようになったという。 職人たちの技術を、吉田カバンはどう継承させていこうとしているのか…?

ゲストプロフィール

吉田 輝幸

  • 1946年、東京都生まれ。1969年、慶應義塾大学商学部卒業後、父・吉蔵(きちぞう)が創業した吉田に入社。商品管理部、商品部などを経て、1975年より取締役。2002年、3代目社長に就任。

企業プロフィール

  • 1935年東京・神田須田町に吉田鞄製作所を設立
  • 1962年「ポーター」ブランド発表
  • 1983年「ポーター」ブランドから「タンカー」シリーズ発売
  • 1984年「ラゲッジレーベル」ブランド発表
  • 2000年初の直営店「クラチカ ヨシダ」表参道店がオープン
  • 従業員 約160人
  • 年 商 129億円

村上龍の
編集
後記

成功している企業は、「何を作れば売れるだろう」などとは考えない。吉田カバンはその典型だが、自分たちは何を作りたいのか、と考えるのだ。創業者の吉蔵氏は、入院していた病室でもカバンを作り続けた。あるベテラン職人は、自分が作ったカバンを持つ人を見かけると「どこか不都合はありませんか」と必ず聞くらしい。頑固なのではない。カバンを作ることが、生きることなのだ。単なる海外展開ということではなく、創業者の熱意と創意を維持し、ブランドを守り抜くという意味で、吉田カバンは、真に国際的である。

村上龍

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