例えばサハリン2などに代表される資源の権益確保で存在感を発揮したかと思えば、広島カープの本拠地・マツダスタジアムではバーベキューをしながら野球観戦できる席を設ける斬新なサービスも仕掛けているといった具合だ。
その力の源が人材。三井物産では世界の第一線で戦える人材を鍛え上げている。海外を中心とする社員の研修に年間約30億円をかけ、英語以外の語学を駆使する社員は実に3700人にものぼる。そして一人一人が「起業家」となって事業を考え、国内外で自ら培った人脈でビジネスを形にしていく。
総合商社・三井物産の実像と強さの秘密に迫る。
社長の金言
修羅場、土壇場、正念場が人を育てる
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
変幻自在!「つなぐ力」で稼ぎ続ける
日本のとある野球場。いつも満席になるという席がある。それはバーベキューしながら観戦できるというユニークな席。この斬新なサービスを仕掛けたのが、実は大手総合商社の三井物産だ。時代は変われど、柔軟な対応力で手を変え品を変え稼ぎ続けてきた。特別な資産や技術を持たない三井物産が、時代に負けず幅広いビジネスを展開できるのは、様々な得意分野を持つ企業と企業、人と人をつなぐ「コーディネーション力」があるからだ。たとえば次世代の柱として力を入れる農業では、日本の調味料メーカーを巻き込んで、東京都の半分という広大な農場を活用した一大プロジェクトが進行していた…。
「人の三井」その人材育成法とは?
現地の言葉を駆使して世界のプロと渡り合う一流の商社マン。三井物産には、社員をそんな人材に育て上げる徹底した仕組みがある。まず社員は入社から5年以内に、語学もおぼつかない状況で海外の現場に放り込まれる。また100年以上の歴史を持つ海外留学制度。2年で現地の言葉を完璧にマスターするだけでなく、その土地のニーズや文化を徹底的に理解し、新たなビジネスの種を持ち帰らなければならない。仕事は会社から与えられるものではない。一人一人が「起業家」となって事業を考え、自ら培った人脈でビジネスを形にするのだ。
被災地の力を取り戻せ!新しい商社の姿
三井物産が「これからの商社」として描くキーワードが「日本」。日本経済が強くあってこそ、世界を舞台にしたビジネスに打って出られると考えている。中でも力を入れるのが、東日本大震災の被災地の産業力を取り戻すこと。津波にさらわれた土地にメガソーラーを建てて街の活性化につなげるほか、壊滅的な被害を受けた水産加工組合の立て直しも支援。数々の世界規模のプロジェクトの裏で、こうした地道な事業も手がけるのも、三井物産の1つの姿だ。
ゲストプロフィール
飯島 彰己
- 1974年4月三井物産入社
- 2000年6月鉄鋼原料本部 製鋼原料部長 就任
- 2005年4月金属・エネルギー総括部長 就任
- 2007年4月執行役員 金属資源本部長 就任
- 2008年4月常務執行役員 就任
- 2008年10月代表取締役 専務執行役員 就任
- 2009年4月代表取締役 社長 就任
企業プロフィール
- 従業員数:45,148名(2013年3月31日時点)
- 主な事業:資源、金属製品、化学品、食糧など
- 事業所数:国内外合わせて、148ヵ所
- 純利益:3079億円(2013年3月期、連結)
村上龍の
編集
後記
年商10兆円、従業員4万人という企業を統率するのはどんな人だろうと興味津々だったが、飯島さんは、開放的で、謙虚で、話も非常にわかりやすかった。 だが、収録後の雑談で、その計り知れない一端を知った。実は明日からブラジルです、と言われて、遠いから大変ですね、と応じると、いや楽しみなんです、という答が返ってきた。「機内で休めるし、本も読めますから」ブラジルは地球の裏側で、どこを経由しても、とても疲れる。だが、それが楽しみらしい。 どれほどの激務か、少しだけわかった気がした。三井物産は、戦後、新しい戦略とコンセプトで、国益に貢献しようとしている。 飯島さんと接して、「世界の中の日本」という確固たる視点に触れたような気がした。


















