社長の金言
人生のスイッチを入れたらブレない
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
卵でオンリーワン!“日本一”の卵の直売所
熊本県菊池市にあるコッコファームの朝は、客の行列から始まる。お目当ては、なんと3kg入り1200円の「朝取りたまご」。卵がぎっしり詰まった箱が飛ぶように売れていく。週末ともなると1日1000箱が売れる!直売店としては、日本一の販売量だ。 「産みたての、新鮮でおいしい卵を直接お客に届けたい」。この一心で、産卵から最速で店頭に出すために、自社で洗浄、殺菌、冷却、選別までを行うシステムを作り上げた。さらに卵だけでなく、鶏肉を使った料理なども考案。メニューはどれもコッコファームの従業員たちが考え出しているもの。 “価格の優等生”と言われ、物価上昇とは無縁であり続けた卵。50年前には320万戸あった養鶏農家は、淘汰され今では2800戸にまで減少。そんな中でコッコファームは、なぜ卵一筋でこれほどの客を集められているのか?そこには、創業者・松岡義博の強い思いがあった。
波乱万丈人生…一代で大繁盛店を築いた男
貧しい農家の長男として生まれた松岡。一旦は農業を継ぐがあまりに過酷な労働に音を上げ、18歳で上京。1年間で、11もの職を転々とした。だが働いていた自動車工場で手に大怪我を負い、入院する羽目に。その時思ったのが、「むかし実家で食べた、産みたての卵を売る養鶏業をやりたい」。これが人生の転機となった。 20歳の松岡は貯金をはたいて鶏を買い、ゼロから養鶏を始めた。だが卵を売る場所がない。そこで夫婦2人で行商…。卵を置いてくれる店があると、売り場の脇でガリ版刷りの手作りのチラシを配った。「私が作りました。どうぞ私の養鶏場に買いに来て下さい」。すると徐々に客が増え、行列ができるまでに。 以来40年以上、松岡は独自のアイデアで客を呼び込み、卵を売り続けて来た。割れた卵は格安で売り、季節ごとのイベントも開催。さらには新メニューもスタッフで日々開発…強い思いと地道な努力とで、日本一の直売所をつくり上げた。
ノウハウを全国に…農家を幸せにする「新・道の駅構想」
コッコファームの直売所には、地元の農家の野菜や果物などが所狭しと並んでいる。契約生産者数は200軒に上る。さらにホームページを見ると、そんな地元農家をわざわざ紹介するコーナーまで…。松岡には、農業の未来を切り開くカギは、農家自身の手による直売システムにあるとの思いがある。松岡はその未来図を実現すべく、動き出した…。
ゲストプロフィール
松岡 義博
- 1949年熊本県菊池市生まれ
- 1969年養鶏業を立ち上げる
コッコファーム創業者。公益社団法人 日本農業法人協会会長、農業経営大学校理事を兼務。
企業プロフィール
- 創業:1969年(会社設立は1981年)
- 売上高:27億円
- 従業員数:167名
- 養鶏数:約8万5000羽
村上龍の
編集
後記
農業は、常に脇に追いやられてきた。工業化がその方向性を決定づけ、高度成長の恩恵もほとんど受けず、IT技術の進歩とも基本的には無縁なまま、全体的には、徐々に、また確実に、衰退しているように見える。松岡さんは「若者の就きたい職業ナンバーワン」に農業がなるべきだと明言する。そして、農業はビジネスだと言い切る。その戦略は、「温かい卵を直接お客に」という創業時から不変の理念に支えられていて、ぶれがない。「都会にはあって過疎地にはないもの」ではなく「過疎地にあって都会にはないもの」に目を向ければ、わたしたちは、きっと「過疎は宝」だと気づくはずだ。


















