社長の金言
大事なのは真摯に教えを請うこと
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
他人事ではない!高齢化で膝の痛みを我慢しているお年寄りが急増
超高齢社会に突入した日本。今や2.5人に1人が65歳とされている。そんな中、彼らの多くが悩まされているのが膝の関節痛だ。主に膝の軟骨がすり減ることによって生じるこの痛みは日常生活にも影響を及ぼす。一方、膝の痛みを気にせず、元気に老後の生活を楽しむシルバーたちもいる。聞けば、数年前に「人工関節」の手術を受けたとのこと。ただ現在、膝に不安を抱える人が1000万人にものぼるのに対し、人工膝関節の手術数は僅か7万件(2011年度)でしかない。その背景には「体に異物を入れるのが恐い」「痛みが本当に取れるかどうか分からない」といった不安がある。果たして人工膝関節手術は一般的に思われているように大変なものなのか。それら一連の手術、そして人工膝関節そのものの最前線に迫った。
日本人のための人工関節はこうして産まれた!
岡山に拠点を構えるナカシマメディカル。現在、世の中で使われている「人工関節」は、その8割が欧米製というなか、ナカシマメディカルは、日本人・アジア人に向け、「欧米人に比べて小さい膝」、さらには「あぐらや正座の文化」までを考慮した「人工関節」を製造している。テーブルと椅子が中心の生活に合わせて作られた欧米製のものは可動域が90度~110度あれば充分とされているが、ナカシマメディカルのものは畳の生活に対応できるよう可動域を150度にまで設定している。また、設計だけでなく、人工関節自体の動きが滑らかになるよう、それらの表面を10万分の1ミリメートルという精度で磨き上げる研磨技術も同社の特長だ。実はこの技術、ナカシマメディカルの母体であるナカシマプロペラという会社の船舶プロペラ製造技術の転用によるもの。浮き沈みの激しい造船業界と共に歩んできたナカシマプロペラ。船舶の需要が減ると、プロペラの需要も減る。そういった状況を打破したいと考えていた折、異業種交流会で知り合った医師に「プロペラを磨くこれだけの技術があれば人工関節も作れる」とアドバイスを受け、人工関節を産み出したのである。
人工関節の進化は止まらない!老後の豊かな生活を提供する為に
ナカシマメディカルの人工関節は日々進化している。数年前に開発されたのはなんとビタミンE入りのもの。一般的に人工関節の寿命は15年ほどとされているが、ビタミンEが酸化を防ぐことにより、それは30年にものびた。これにより、人によって2回必要だった手術が1回で済むなど、患者にとって大きなメリットを提供できたのである。こういった進化は医師との日々の密な連携によるもの。職人の技術だけでなく、日本はもとより世界中を飛び回る営業部員もナカシマメディカルを支える。
ゲストプロフィール
中島 義雄
- 中島 義雄(なかしま・よしお)
- 1983年住友重機工業株式会社入社
- 1990年ナカシマプロペラ株式会社入社
- 1996年ナカシマプロペラ株式会社常務取締役 就任
(~現在) - 2001年株式会社システムズナカシマ代表取締役社長 就任
企業プロフィール
- ナカシマメディカル株式会社
- 従業員数:164名(2013年8月時点)
- 主な事業:人工関節、骨接合材料等の医療機器の開発、製造、販売
村上龍の
編集
後記
医療は産業になり得るのだろうか。また、生き残るために、自らの資源を再発見し、新規開発・ビジネスに向かうのは、口で言うほど簡単ではないのではないか。ナカシマメディカルは、1つの回答を示している。日本の造船が縮小する中、自らの技術を応用し、あらゆるものを作った。のんびりとメニューを眺め「これにするか」ではなく、可能性があると思うものをすべて製作し、やがて人工関節と出会ったのだ。そして、人工関節の膝の部分を磨く若い職人の言葉にも教えられた。「患者さんの体に入るものだから懸命に磨くんです」 患者、つまり、人への優しさを失わなければ、医療は、産業化の弊害を免れることができるかも知れない、そう思った。


















