社長の金言
「一流の戦略」より「一流の実行力」が重要
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
驚異の躍進!“世界のダイキン”を生んだ、井上の大逆転伝説
ダイキンは元々、日本初の一体型エアコンや、ビル向けエアコンを開発するなど、業務用エアコンで高いシェアを誇ってきた。しかしバブル崩壊後、様々な分野に手を伸ばした多角経営が行き詰まり、赤字に転落。そんな94年に、創業家からバトンを渡されたのが、井上会長だった。井上は、様々な部門からの撤退を決断、空調事業へ資源を集中させる戦略をとる。そして、現場からすると無謀と思えるような大胆な戦略を次々と実行、数々の大逆転伝説を残してきた。例えば、ルームエアコン撤退から逆転、「ぴちょん君」で有名なエアコン「うるるとさらら」を大ヒットさせシェアトップへ。さらに冷房文化がほとんどなかった欧州での急拡大。そして中国市場での奇跡的な成長…その全てが、大胆戦略によるものなのだ。 ダイキンを躍進させた、井上流戦略術の秘密に迫る。
驚異の実行力!爆発する人材の秘密…困難を、信じて任せろ!
一見、現場を無視したような大胆な戦略を次々と成功させてきた井上。それを支えるのは、その戦略を高いモチベーションで執念深く実行できる社員たち。そんな人材を作る秘密は、「厳しい困難を、信頼して任せる」文化にある。それを体現するのが、ダイキンの子会社「サンライズ摂津」だ。社員のほとんどが障害者というこの会社、しかし決して彼らを特別扱いせず、営業からコストダウンまで、厳しいビジネスの責任を、社員たちに任せきることで、高いモチベーションと、黒字経営という結果を生み出している。ダイキンの社員たちは、一見無謀とも思える海外攻略への挑戦でも、その“修羅場”を高いモチベーションに変えて、実行へ移すことが出来るのだ。そんな「困難を任せる」人材術は、例えば毎年恒例の盆踊り大会でも発揮される。地元の一般客へも解放し、2万5千人が訪れるという大会をゼロから企画・運営するのは、入社2、3年目の若い社員たち。彼らは仕事そっちのけで、巨大な盆踊り大会の運営を任され、困難に立ち向かう力を養うのだ。
井上流人材育成術の真髄…40年間続く、鳥取合宿の秘密
井上が標榜するのは、「人を基軸とする経営」。その根本をなすのが、人材の可能性を極限まで信じきるスタンスだ。 そんなダイキンの企業としての姿勢を、社員たちに伝える最初の場が、入社した直後に行われる「鳥取合宿」。5泊6日で、鳥取の合宿所で行うこの集団生活は、実に40年以上続いてきたもので、井上が始めたものだ。朝の運動から、集団ディスカッション、砂浜でのキャンプファイヤーなど…様々な活動の中で新入社員たちの心を動かすのは、先輩社員たちが全身全霊で自分たちを歓迎し、受け入れようとする姿だ。「我々の会社は、あなたたちのどんな感情も、絶対に受けとめる」…そんな企業としての決意を伝えられ、ダイキンの社員は、一歩を踏み出すのだ。
ゲストプロフィール
井上 礼之
- 1935年京都生まれ
- 1957年同志社大学経済学部 卒業
- 1957年大阪金属工業(現ダイキン工業) 入社
- 1994年社長就任
- 2014年グローバルグループ代表 就任
企業プロフィール
- ダイキン工業
- 本社:大阪市北区中崎西 2-4-12梅田センタービル
- 創業:1924年10月25日
- 売上高:1兆7831億円(2014年度)
- 従業員数:単体 6,733名 連結 56,240名(2014年3月末現在)
- 連結子会社:国内28、海外181 (2014年3月末現在)
村上龍の
編集
後記
「大不況こそ変化・飛躍のとき」などとよく言われる。だが実際には、潰れてしまう企業のほうが圧倒的に多い。どうすれば、ピンチをチャンスに変えることができるのか。ダイキンは、バブル崩壊からリーマンショックに至る数々の危機を乗り越え、真にグローバルな「空調メーカー」の地位を築いている。だが、その経営方針は、「実行力」を基盤とする、きわめてオーソドックスなものだった。社長就任以来、井上氏は、とにかく現場に行き、話し合い、走りながら考え、方向性が見えたら、迷うことなく決断した。収録中、わたしは、まるで薫陶を受けるように、お話を伺った。そして、戦略の立案以上に重要なことがあるのだと思った。経営に王道はない。サバイバルの決め手はただ一つ、実行する力があるかどうかだ。


















