社長の金言
一歩を踏み出さずして
成功なし
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
目がいいからこそ見えた“メガネ業界の常識”を覆せ!
群馬県に生まれた田中は、1987年、地元で服飾雑貨の製造卸業を創業した。田中自身は目が良く、メガネに全く縁がなかったという。きっかけは2000年。友達と韓国を旅行していた時、偶然、15分で出来る1本3000円のメガネと出会う。友達は大喜びしてすぐに購入した姿を見た田中はビジネスチャンスを感じた。そこで業界でいち早く「メガネのSPA(製造小売)」を始め、1本5000円で即日渡しのメガネ店を出店したところ大ヒット。そのビジネスモデルは今でも健在だ。客は1200種類に及ぶフレームから気に入ったものを選び、視力測定するだけで、最速30分でメガネが出来上がる。さらに価格も4900円、5900円、7900円、9900円(税抜き)の4段階で、レンズの度数による追加料金は一切なし。手軽さとリーズナブルなメガネは今や業界の常識となった。その一方でライバルも数多く出現。そこで田中は、それまでの常識では考えられなかった“目がいい人もかける機能性メガネ”の開発に力を入れる。最大のヒットが2011年発売の「JINS PC」。パソコンやスマホなど液晶画面から出るブルーライトを最大50%カットするというメガネだ。他にも、ドライアイ対策用に目の周りを保湿するメガネや、花粉を98%カットするものなど、メガネの常識を覆すヒット商品を次々に開発。こうして次々と業界の常識を覆してきたJINSのメガネは今や“販売本数日本一”を誇るまでに成長した。
世界初!自分が見えるメガネ その実力は…
これまで業界初の商品をいくつも誕生させてきた田中が、今年の秋、満を持して発売するのが、世界初の“自分を見るメガネ”「JINS MEME」。鼻パッドと眉間部分につけられた3つのセンサーが眼球の動きやまばたきなどを感知するというもの。それによって、自分の健康状態が“見える”というのだ。様々な分野での活用が期待されているが、いま最も研究が進んでいるのが、車の“居眠り運転防止”。眼球の動きなどのデータを自動で検知して疲れや眠気の度合いを解析。眠気の兆候をキャッチしたらスマホのアラームなどで警告してくれるというものだ。この他にも、オムロングループなどとヘルスケアにも役立てられないかという研究も進んでいる。「メガネが誕生したのは約700年前。“視力を補正する”という基本機能は全く変わってない。JINSが作るメガネで、人々の生活を豊かにしたい!」という田中の思いは加速し続けている。
ニッポンのメガネ 世界市場へ視界良好
田中のもう一つの夢が“世界市場”への進出。リーズナブルで手軽にメガネを手に入れることができるビジネスモデルを世界に広げようというのだ。中国に続き、次に狙うのは、メガネ市場規模が日本の約5倍というアメリカ。現地ではJINSのようなビジネスを展開するメガネチェーンはないという。そしてついに1号店を4月上旬にサンフランシスコでオープンさせる予定だ。その店では、日本にもなかった“世界初の自動メガネ製造機”なるものも登場させる。「世界のトップ市場にJAPANブランドで勝負をかける!」と田中。日本を席巻した“メガネ界の異端児”は、今再び世界のメガネ業界に旋風を起こせるのだろうか。
ゲストプロフィール
田中 仁
- 1963年群馬県前橋市生まれ。
- 1981年前橋信用金庫 入庫。
- 1987年服飾雑貨製造卸業「ジンプロダクツ」創業。
- 1988年(有)ジェイアイエヌ を設立し、社長就任。
企業プロフィール
- 設立 :1988年7月
- 東京本社:東京都千代田区富士見二丁目10-2
- 売上高 :約361億円(2014 年8月期)
- 社員数 :926人(2014年8月末)
- 事業内容:メガネ製造販売
村上龍の
編集
後記
眼鏡は、以前とは比べものにならないほど心地よくフィットするようになった。視力の補助だけではなく、執筆や読書に潤いが生まれた気がする。JINSは、すでに成熟していた業界に新風を起こした。韓国で安い眼鏡を見た人は大勢いるが、田中仁は一人しかいない。田中さんは、旧来の業界の外側にいて、かつ群馬という地方の目線を持っていた。「常識を打ち破る」言うのは簡単だが、その呪縛は手強い。常識の殻は、内側からはなかなか壊れない。勇気を持ち、外側から進入する者だけが、その殻を砕く。


















