社長の金言
医療は人の生活すべてに
関わる産業
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
病院らしくない病院…ニッポンの医療に風穴を明ける男
東京・八王子市内に、脳神経外科や循環器の専門病院を始め、内科クリニックやリハビリなど4つの医療施設をもつ医療法人社団KNI。その中核である「北原国際病院」を訪ねると、院内はホテルのようなオシャレな作り。見た目だけではなく、行き届いた親切な対応も売りだ。さらに診察も、普通の病院とは違う。大掛かりな検査も即日実施・即日結果。薬もその場で飲み、それを見てすぐに医者が対応する。設立者・北原茂実がこの病院を作ったそもそものきっかけは30年前。大学病院の勤務医をしていた時、皮肉にも急病で自分が勤務していた病院に運び込まれたという。そこで思い知ったのは“病院は患者にとってなんと居心地の悪い空間なのか”ということ。その経験もあって、北原の病院は随所に患者の立場に立った気配りがされているのだ。救急の現場でもその思いは見てとれる。この病院では「断らない救急」を実践しており、救急外来の受入率は実に97%(直近3ヵ月)。患者の立場に立った、行き届いた医療を一人でも多くの人に…。ニッポンの医療現場の革命児に密着する。
地域と繋がる医療が 患者を町を元気にする!
北原リハビリテーション病院には「家族ボランティア」という、入院患者の家族が病院内で働く制度がある。仕事は掃除からレクリエーションの手伝いまで実に様々。家で雑巾を縫ったりするのもOK。働いた分だけポイントがたまり、入院の差額ベッド代として相殺されるという仕組みだ。地域の人々と病院が繋がる“絆”。それが北原の考える理想の病院像だ。さらに地域と繋がるため、北原が仕掛けようとしているのが、健康食レストラン。元々病院で出されている料理がおいしいと評判だったため、これを健康食として一般の人にも提供しようというのだ。八王子市内でのレストラン開店を目標に、現在栄養士を中心に、メニュー開発の真っ最中だ。食材は、病院が所有する農園で患者達が作った野菜も使う予定。食というアプローチからも地域を健康にしようという狙いだ。地域の中にとけ込む医療。それこそ北原が目指す姿なのだ。
ニッポンの医療を“輸出産業”に!
北原が今最も力を注いでいるのが、ニッポンの医療を海外に輸出するプロジェクト。すでにカンボジアでリハビリ施設を作るなど、本格的な進出に向けて着々と準備を進めている。さらに今、日本の商社などと共同でつくる、総合病院の建設が始まっている。来年の春には完成する予定。現地で特に遅れている救急医療に取り組む。ハードだけではない。人材育成にも力を入れている。日本にカンボジアの若者たちを招き、最先端の医療を身につけてもらおうというものだ。5月、23人のカンボジア人が来日。北原国際病院などで9ヵ月間の研修に入った。優秀な人材は、来春カンボジアで完成予定の新病院で採用される予定だ。さらに北原は、日本で研修したカンボジア人が母国に戻った際、今度は教える側となって、カンボジアの医療発展に寄与するというところまで青写真を描いている。ハードもソフトも、ニッポンの医療を代表的な輸出産業にしたい・・・。北原の夢は海を越えて大きく膨らんでいる。
ゲストプロフィール
北原 茂実
- 1953年6月9日 生まれ。神奈川県出身
- 1979年東京大学医学部卒業
- 卒業後、東大医学部附属病院、都立府中病院、三井記念病院などで勤務
- 1995年北原脳神経外科病院 開設
- 2010年医療法人社団「KNI」設立
企業プロフィール
- 設立 :1995年1月
- 所在地 :東京都八王子市大和田町1-7-23
- 売上高 :38億円(2013年3月実績)
- 従業員数:509名(2013年4月)
- 事業内容:医療機関の経営
村上龍の
編集
後記
経済界の友人と話していて、教育と医療の話題になると、わたしを含め、みな黙ってしまう。状況が深刻かつ複雑で、途方に暮れるのだ。だが、国民にとってもっとも大切なことを考えて途方に暮れるのは、異常事態だ。「国民皆保険全廃」「病院の株式会社化」など、北原先生の改革案は、過激に映る。だが「選択肢」として論議すべきことばかりだ。これまで番組に登場した、経営が比較的安定している病院ほど、危機感が強い。医療が崩壊したときの国家的混乱は想像を絶する。わたしは、北原先生の「檄」に耳を傾けたいと思う。


















