社長の金言
人々が困った時こそ
何が何でも運ぶ
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
新エネルギー普及の“陰の功労者”…何でも運ぶ巨大物流企業
宮崎県の山奥。長さ40mの白く巨大な物体が、狭く険しい山道を突き進む…。実はこれ、日通が運ぶ「風車の羽根」だ。専用の車両で羽根を立てたり寝かせたり、左右に回転させたり。そうやって木や崖をよけながら、山頂の風力発電所まで届ける。日通がこの運搬方法を編み出すことで、以前は不可能とされていた山奥まで羽根の運搬が可能に。風車を設置できる場所を増やすことで、風力発電の普及に大きく貢献していた。しかもその専用車両は、“自前”で開発。日通には、運ぶ手段を自ら作り出す拠点まであるのだ。そこまでして「時代が必要とするモノ」を何でも運ぶのが、日通が140年の歴史で培ってきたDNA。黒部ダム、東京五輪、大阪万博、そして新幹線…。戦後日本の発展を象徴する出来事の裏を、日通はことごとく「運ぶ」ことで支えていた。
届けるためなら、とことん備える!運ぶ力の源「段取り八分」
去年12月、エネルギー大手「JX」グループの本社が一斉に引っ越した。社員の数2500人。その引っ越し前のオフィスで、日通の担当者は半年前から1つ1つの机ごとに「荷物の量」をチェック、必要なトラックや作業員の数、時間まで正確に割り出していた。その担当者が口にした言葉が「段取り八分」。「仕事の成否は、事前の準備で8割が決まる」という、日通社員が共有する“心得”だ。それは長年の歴史の中で「誰も運んだことがないモノ」に挑む中で、現場から生まれたもの。例えばあの「風車の羽根」を運ぶ現場では、なんと3年も前から準備を開始。どんなに難しい仕事でも確実に成功させる、驚きの「段取り」術とは?
700歳の仏像が“初の外出”!文化を運ぶ熟練の技に密着
奈良の名所・長谷寺にある、700年前に作られた仏像「難陀龍王立像」。これが修復の時を除いて初めて、寺の外に出た。目的地は展覧会が開かれる、大阪の美術館。だがこの仏像、木造なのに、指やら龍やら「折れそうな所だらけ」で、運ぶのが極めて難しい。これを任されたのが日通の美術品チーム。実は日通、過去には「ミロのビーナス」など世界の国宝級の美術品を運んだ実績があり、美術品運搬ではナンバーワンの存在だ。「難物中の難物」と評される難陀龍王に挑んだ日通チームは、「化学変化を起こさない和紙」や「精密機械向け車両」、そして熟練の技を総動員。果たして仏像は美術館まで、無傷で届けられるのか…。
ゲストプロフィール
渡邉 健二
- 1950年埼玉県生まれ
- 1972年中央大学法学部卒、日本通運入社
- 1999年大阪支店長
- 2002年総務・労働部長
- 2007年取締役専務、東京支店長
- 2011年社長に就任
企業プロフィール
- 創業 : 1872年:前身の「陸運元会社」設立
- (「日本通運」は1937年、国策会社として発足)
- 売上高 :1兆9249億円 営業利益:508億円
- (2015年3月期)
- 輸送距離(車両):年4.5億km
- (月まで約600往復)
- 海外拠点:613カ所
村上龍の
編集
後記
「物流」は、経済の根幹を担う。日本通運は、我が国の近代化、戦後の復興、高度成長、国際化、それらすべてを支えてきた。巨大企業でありながら、発足時、無数の運送業者が統合される際に、それらの独自性を尊重したという歴史的経緯により、硬直的なトップダウンではなく、現場スタッフに自主性が与えられ、それが強みとなっている。一つ一つ個別の作品に寄り添うように、梱包し、運び、届けるという日通の美術品輸送が、「モノを運ぶのは大切だが、簡単ではない」という原則を、象徴している。


















