
ハングリータイガー 会長
井上 修一(いのうえ しゅういち)
社長の金言
従業員にコストをかければ それに応えてくれる
RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
地元客が熱狂する!超・地域密着型ハンバーグチェーンの人気の秘密
週末の夕方は2~3時間待ちが当たり前のハングリータイガー。リピーター率80%を誇るほど、神奈川県民を中心とする地元客に愛されている。ここまでの絶大な支持を集める理由は、ハンバーグの味だけじゃない。実は、客を満足させる「ワンランク上の接客」が熱狂的なファンを生み出していた。そのサービスの司令塔こそ、店の中心部で肉を焼く“チャコールマン”と呼ばれるスタッフだ。焼き場の状況はもちろん、客席の状況まで細かくチェックして、店全体のサービス向上に努めているという。ライバル会社とは一線を画す、ハングリータイガーの人気の秘密を紐解く!
食中毒&BSEでダブルパンチ!倒産寸前からの大復活!
家族で楽しめる本格レストランとして、人気を集めるハングリータイガー。その創業は「すかいらーく」より1年早い1969年。当時のハングリータイガーは、他の外食チェーン店が全国展開を目指したのと同じように、全国展開を目論み、東京・六本木や千葉などに店舗を拡大していったという。ところが、そんなハングリータイガーは、思いもよらない事態に巻き込まれる。その1つが・・・2000年2月にハングリータイガーで起きたO157による食中毒事故だ。さらに、不運が重なり、翌年には国内でBSE問題が発生。銀行からの融資がストップする窮地に立たされたという。普通なら潰れてしまいかねない危機的状況を、井上はどう乗り切ったのか?これまで語られてこなかった、感動の復活劇、その全貌を取材した!
従業員の満足を追求する!ハングリータイガーの新戦略
厳しい労働環境にさらされている外食産業。だが、ハングリータイガーには、従業員が幸せを追求しながら働ける仕組みがある。たとえば、4連休を取得すれば、お小遣いとして3万円が支給される。さらに、店長クラスの管理職であれば、年間12万円までの外食費は会社が負担してくれるという。年に一度の海外研修では、交通費や宿泊費とは別に、お小遣い10万円が支給されるのだ。他社と一線を画す社員制度を設けて、社員の幸せを追求するハングリータイガー。その本当の狙いとは・・・
ゲストプロフィール
井上 修一
- 1942年神奈川県茅ヶ崎市 生まれ
- 1964年青山学院大学 経済学部商学科 卒業
- 1966年ロサンゼルス・トレード・テクニカル・カレッジ 卒業
- 1969年ハングリータイガー 創業
- 2003年オーストラリアで牧場経営を開始
- 2017年社長を長男に引き継ぎ 会長に就任
企業プロフィール
- 本 社:神奈川県横浜市保土ヶ谷区仏向町991-1
- 創 業:1969年2月14日
- 資本金:5000万円
- 従業員数:538名(2018年3月現在)
- 店舗数:10店舗
- 売上高:23億2000万円(2017年7月期)
村上龍の
編集
後記
人も企業も、程度の差はあれ、いつか必ず危機に直面する。そして、それまで、どれだけの信頼を築いてきたか、厳しく問われる。ハングリータイガーが遭遇した危機は、ほぼ致命的なものだった。ところで、「強さ」とは何だろうか。「弱さ」を自覚できることではないか。自らの弱さをわかっているから、他者との信頼を築こうとする。「飢えた虎」は獲物に出会うまでジャングルを彷徨するが、「ハングリータイガー」の顧客は店に行くだけで、満腹と幸福を同時に得ることができる。顧客の信頼が、店を救い、今も支え続けている。