RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
客が絶賛する!伝統の薄皮饅頭
今や全国的に親しまれる福島の伝統和菓子「薄皮饅頭」。人気の理由は、十勝産の希少な小豆「えりも」を使用した絶品アンコと、沖縄産の黒糖が入ったしっとりした薄皮との絶妙なハーモニー。この薄皮饅頭は、地元福島では天ぷらで揚げて食べる家もあるという。
柏屋は和菓子だけではなく、洋菓子の商品開発も積極的に取り組む。フランス産のチーズを使った焼き菓子の「檸檬」(れも)は、薄皮饅頭に次ぐ人気商品に。伝統を守りながら革新にも挑む老舗和菓子店の挑戦を追った。
「心の縁側」を目指す憩いの場
毎月1日、福島県郡山の柏屋本店で行われる「朝茶会」。早朝6時から薄皮饅頭をはじめ、茶菓子が無料で客にふるまわれる。これは、柏屋が45年前に始めた行事で、知らない人同士も気楽に話をし、絆を深める「町の縁側」としての役割を果たしたいという思いがある。
柏屋は江戸時代、奥州街道沿いに旅籠屋を営んでいた。初代の本名善兵衛は、見知らぬ者同士の旅人が饅頭を食べて語り合う「心の縁側」を目指そうと、薄皮饅頭を世に送り出したのが起源。以降、5代目に至る今もなお、客に愛される店、商品作りは受け継がれている。
子供の純粋な心を詩集に…
福島県郡山にある柏屋の店舗に「青い窓」と呼ばれる部屋がある。その壁には、小学生が書いた詩が展示されている。これは60年以上も続く「青い窓」という文化活動。全国の小学生から詩を募集し、選ばれたものは冊子になったり、地元のラジオ局で紹介されたりもする。子供にしか書けない純粋な世界観は、5代目善兵衛の経営指針にもなっているという。
ゲストプロフィール
本名 善兵衛
- 1955年福島県郡山市生まれ
- 1977年東京農業大学短期大学卒業後、柏屋に入社
- 1986年代表取締役 就任
- 2012年五代目 本名善兵衛 襲名
企業プロフィール
- 本 社:福島県郡山市富久山町
- 創 業:1852年
- 売上高:約40億円
- 従業員数:410名
- 店舗数:27店
村上龍の
編集
後記
薄皮饅頭は、独特の食感で、絶妙な甘さで、しかも「どうだ、おいしいだろう」という「自己主張」がまったくなかった。1000年前から存在していた感じもしたし、たった今生まれたばかりというような印象もあった。「まごころで包む」という初代の言葉は、ただの社訓ではなく真実なのだと思った。収録中、本名さんはよく笑顔を見せたが、目の奥には、厳しさを感じた。新政府への会津藩の抵抗、水害、大震災、原発事故と、福島には試練が続いた。薄皮饅頭の優しい美味しさは、人の痛みを知る人だけが作り出せる、そう思った。


















