カンブリア宮殿

村上龍 × 経済人

10001054

テレビ東京系にて放送中

2019725日放送

超ロングセラー・カルピス...発売100年で過去最高売り上げの秘密!

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アサヒ飲料 社長
岸上 克彦(きしがみ かつひこ)

夏と言えばカルピス!子供のころ大好きだった甘酸っぱい味が懐かしい。子どもの飲み物と思いきや、大人をターゲットに開発した「濃いめのカルピス」「カラダカルピス」が大ヒット!カルピスは家族3世代で楽しめる飲み物となっていた。今年、発売100年を迎える超ロングセラー商品のカルピス、過去最高の売り上げの秘密に迫る。

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座右の銘

放送内容詳細

大人向けカルピスが大ヒット!

いま大人向けのカルピスが人気だ。その一つが「濃いめのカルピス」。子供の頃、カルピスの原液を水で薄めて飲んでいた世代をターゲットに「もっと濃い味を飲みたかった」という思いを商品にしたのだ。もう一つが「カラダカルピス」。健康が気になる中高年に向けた「体脂肪を減らす」という機能性表示食品だ。これらのヒットで、カルピスの販売量は10年で1,5倍に増え、売り上げは過去最高を更新しているのだ。
カルピスを再ブレークに導いたのが、社長の岸上だ。大学卒業後カルピスに入社、カルピス一筋だったが、2007年に味の素の子会社となる。さらに2012年にはアサヒグループに買収。しかし、岸上は「成長するチャンス」とポジティブな思考を貫き、2015年、買収された企業の人間がアサヒ飲料のトップに立つという異例の出世で業界を驚かせた。いまや発売135年の三ツ矢サイダーも大幅売り上げアップ、115年のウィルキンソンも過去最高売り上げを達成している。

カルピス100年 原点回帰“健康”でブランド再生

そんな絶好調のカルピスだが100年の歴史の中では“山あり谷あり”だった。創業者・三島海雲が1908年に訪れた内モンゴルで飲んだ「酸乳」(乳酸菌を発酵させたもの)がカルピス開発のきっかけだった。毎日飲んでいると胃腸の調子が良くなったという。三島海雲は日本に戻り、試行錯誤を重ね、1919年にカルピスを完成させる。体に良く、経済的なカルピスはたちまち日本中に浸透、お中元の定番となる。しかし1980年代に入ると自動販売機の普及で、缶入り飲料が当たり前となり低迷する。そこで起死回生、「カルピスウォーター」を完成させ大ヒットさせる。さらに原点回帰、“健康飲料”としての価値を訴求、中高年層を開拓、カルピスブランドを再生させる。

ゲストプロフィール

岸上 克彦

  • 1976年立教大学 経済学部 経済学科 卒業
  • 1976年カルピス食品工業株式会社 入社
  • 2015年アサヒ飲料株式会社 代表取締役社長 兼
    カルピス株式会社 代表取締役社長

企業プロフィール

  • 本 社:東京都墨田区吾妻橋1-23-1
  • 創 業:1982年3月30日
  • 従業員数:約3300名(2017年1月1日時点)

村上龍の
編集
後記

「初恋の味、カルピス」、素晴らしいキャッチコピーだ。だがカルピスは、甘酸っぱいだけではない厳しい経営環境をサバイバルしてきた。岸上さんは、カルピスとともに歩んできて、三ツ矢サイダー、ウィルキンソンなど、歴史を持つ商品を擁する「アサヒ飲料」を率いることになった。幸福な組み合わせだと思う。カルピスは、三島海雲という人物が創り出した。以来100年、基本的な製法は変わっていない。創業者の名は象徴的だ。多くの危機に遭遇したが、カルピスは「海上の雲」のような爽やかさを、決して失うことがなかった。

村上龍

読んで分かる「カンブリア宮殿」コラム

JMM Japan Mail Media 編集長 村上龍

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