RYU'S EYE
座右の銘
放送内容詳細
素材と機能性で勝負!老舗菓子メーカーが向き合う新時代
60年以上続くロングセラー「カンロ飴」。そのカンロ飴の原料に使われている隠し味は「醤油」。
通常、醤油は飴を作る煮詰める工程で焦げてしまい、飴の原料にするのは不可能とされていたが、醤油会社との共同研究で焦げない醤油作りに成功。そんなカンロは新型コロナの巣篭もり需要が高まる中、レシピサイト「カンロ飴食堂」を立ち上げ、人気を呼んでいる。それは、カンロ飴を料理の隠し味などに使うレシピで、肉じゃがや炊き込みご飯に使うと簡単にコクが出るという。
また、カンロは常に“機能性”を追求し続けている。例えば「のど飴」は食品・菓子業界で初めて発売。大学の声楽科と協力し、喉の機能性を追求した飴も開発。今秋には、キャンディー業界初のトクホ(特定保健用食品)を取得した新商品も発売。そんな機能性に優れたアメを次々生み出す秘密が「KANRO 研究所」にある。ここでは、糖の成分やハーブの殺菌効果を研究するなど、機能性を追求した商品にこだわり続けている。その一方で、東京・新宿には若い女性向けの直営店を作り、デザインや咀嚼音など、話題性のある商品作りで人気を博している。アメの新たな価値を提案し続けるカンロの取組みに密着した。
違和感はすぐに解消 敏腕社長の社内改革
現在、アメの市場規模は2003年を境に20%も減少している。カンロもその流れを受け赤字経営が続き、事業規模も縮小傾向にあった。そんな中、2016年、三菱商事で食品事業の部長をしていた三須が、突如社長として迎え入れられる。三須は、老舗体質の慣習であぐらをかいていた社内に次々とメスを入れ改革に着手。まず風通しを良くするため、自社ビルから、広いワンフロアのビルに移り、オフィスの環境を一つにまとめた。また、社内間の交流を強化するため、座席は毎日抽選で決定するなど、社員の働く環境を素早く変えていった。さらに、社員のやる気に火をつけるため、年功序列のシステムを改め、成果主義を導入することで、連続過去最高売り上げを達成し、さらなる成長を続けている。
シンプル過ぎるパッケージで勝負
三須の社内改革も浸透し、社員一人一人にやる気と自覚が芽生えてきたカンロ。新たな商品の開発現場を見てみると、商品名も書いていない、シンプル過ぎるパッケージを作っていた。これまでにない斬新なパッケージを、ということで、デザインだけで商品の個性を出すという。老舗企業ながら、新しいことに取り組み続けるカンロの挑戦は続く。
ゲストプロフィール
三須 和泰
- 1957年静岡県出身
- 1979年一橋大学商学部卒業後、
三菱商事会社入社 - 2014年三菱商事 海外市場本部長就任
- 2016年カンロ代表取締役社長就任
企業プロフィール
- 住 所:東京都新宿区西新宿3-20-2
東京オペラシティビル37階 - 創 業:1912年(大正元年)
- 従業員:578名
村上龍の
編集
後記
カンロ飴にこだわってしまった。「何とかしてもっとカンロ飴を売っていただきたい」と三須さんに迫った。商品別売上比率で5~6%しかないらしいし、私自身、最後に食べたのは、30年前か、40年前か記憶も曖昧だ。だが久し振りに接して、これは大切なものだ、無くしてはいけないと思った。飴を舐めているときの幸福感がよみがえってきた。飴は本当にゆっくりと溶ける。その時間の感覚が、今失われているのではないかと思ったのだ。日本での復活が無理なら、アジアで売って欲しい。私も、1日に1個は、食べるつもりだ。


















