放送内容詳細
最高の睡眠を!一流が次々に導入
おもてなしで36年連続日本一に輝いた名旅館「加賀屋」。最高の寝心地を体験してほしいと、全室に導入しているのが、エアウィーヴのマットレスだ。JAL国際線のビジネスやファーストクラス、クルーズトレイン「ななつ星in九州」のデラックススイートにも使用されている。人気の秘密は、マットレスに使われている独自開発のエアファイバーという素材、高反発で寝返りが打ちやすいのだという。
トップアスリートが愛用
もとは釣り糸や漁網などをつくる機械を製造する町工場だったが、倒産寸前の危機にあった。そこで高岡は「釣り糸を寝具の素材にしてみたら」と、マットレスづくりに転換、寝具業界に参入する。発売当初は、知名度が無くなかなか売れなかったが、フィギュアスケート選手の浅田真央さんが愛用していると知ると、すかさず広告出演を依頼、これがきっかけでエアウィーヴの知名度は一気にアップする。
オリンピック選手村に導入
事業が軌道に乗ると、高岡はアメリカ進出をもくろむ。ところが、日本から輸送する際の破損でクレームや返品依頼が相次ぐ。アメリカ事業は縮小、国内でも類似品が増え売り上げが落ち、危機的状況に…。そんな折、アメリカでの失敗からマットレスを3分割にすることを思いつく。配送中のダメージが少ないうえ、表裏の硬さを変えることで、「肩は柔らかめ、腰は硬め」など体のパーツにあった硬さを組み合わせられるようになった。オリンピック選手村に導入が決まると、選手ひとりひとりの体に合わせたベッドを実現する。
ゲストプロフィール
高岡 本州
- 1960年愛知県生まれ
- 1983年名古屋大学工学部応用物理学科卒
- 1985年慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程を修了後 日本高圧電気株式会社に入社
- 1987年スタンフォード大学経済システム工業科修士課程修了
- 1998年日本高圧電気株式会社代表取締役社長就任
- 2007年株式会社ウィーヴァジャパン(現 エアウィーヴ)代表取締役社長就任
企業プロフィール
- 設 立:2004年
- 資本金:3496万円(2020年12月現在)
- 従業者数:700人
- 売上高:195億円(2021年度12月期)
村上龍の
編集
後記
大型の水槽から、太めの糸のような樹脂が、複雑に絡み合ったものが引き上げられる。それをカットしてカバーをつければ高級マットレス「エアウィーヴ」の出来上がり、ということだが、普通、樹脂を寝具の材料にしてみようとは思わない。高岡さんは、追突事故で頸椎を痛め、この樹脂を試作して寝てみたら寝起きが気持ちよかった。頸椎の痛みがヒットを生んだ。だが売上高が数億円のころ、研究に数千万をかけていた。その投資が寝具で成長を続ける決め手となっている。