社長の金言
お互いのつま先を踏もう
放送内容詳細
クセになる“履き心地の良さ”
ニューバランスは1906年、矯正靴のメーカーとしてスタートした。今では“N”のマークのスポーツシューズは世界的な人気となり、日本でも熱烈なファンが多い。デザインはもちろんだが、みな口にするのはその「履き心地」の良さだ。直営店ではスリーDスキャンで計測し、フィットするシューズを選んでくれるサービスも…。
少年時代の夢が現実に…
日本法人社長の久保田は、実は筋金入りのニューバランス・ファン。中学生のとき、ニューバランスのスニーカーに出会い、その「軽さ」と「履き心地の良さ」にハマる。当時、久保田の父親は日本のシューズメーカー月星化成(現ムーンスター)に勤めていたが、アメリカのニューバランスと業務提携していた。そこで、久保田は父親に頼んで、ニューバランスの担当者に思いの詰まった手紙を渡してもらう。その相手は、商品企画・デザインのトップ、エド・ノートン氏。以来、文通が始まり、9年間に及んだ。久保田は、高校時代には「ニューバランスでシューズをつくりたい」と夢想する。そして夢をかなえるため、関西外国語大学で英語を習得、ニューバランスジャパンに入社する。その後、マーケティング部門・アメリカ本社勤務を経て、ついに日本法人の社長になったのだ。
ニューバランスの新ブランド戦略
久保田がいま仕掛けるのが、新しいブランド“tokyo design studio”だ。日本橋・浜町に、築122年の蔵を移築してつくったニューバランスのギャラリー兼ショップ。日本製の復刻スニーカーや、日本のデザインチームがつくったアパレル、さらに陶器まで販売していた。
ゲストプロフィール
久保田 伸一
- 1968年2月12日福岡県生まれ
- 1991年関西外語大学卒、ニューバランスジャパン入社
- 2009年執行役員マーケティング本部長に就任
- 2012年ニューバランスジャパン常務取締役商品企画本部長に就任
- 2019年ニューバランスジャパン代表取締役社長に就任
企業プロフィール
- 設立:1988年12月15日
- 資本金:1億7,800万円
- 従業者数:301人(2023年1年1日現在)
- 売上高:非公開(グローバル5800億円2021年)
村上龍の
編集
後記
「中学生のころ、もしニューバランスという靴がこの世になかったら、今どうしてましたか」と聞いたら、久保田さんは黙った。意味がわからない、という感じだった。「考えたことがない」という返事だった。わたしが、990シリーズの靴を試着するとき、すぐそばで、真剣で、かつ楽しそうな顔で眺めていた。会社が急成長し、縦割りという弊害が生まれていたとき「誰かのつま先を踏め」と言った。久保田さんは、靴に関する限り、常に真剣で、かつ楽しそうだ。生きがい以上のものになっているからだろう。


















