カンブリア宮殿

村上龍 × 経済人

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テレビ東京系にて放送中

テレ東BIZで配信中

202587日放送

ライバルの逆を行く!
新時代の"八百屋さん"

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八百鮮 社長
市原 敬久(いちはら たかひさ)

生鮮品の値上がりや物流問題など課題の多い小売業界。そんな中、大阪・神戸・愛知のわずか10店舗で、年間82億円を売り上げるのは青果チェーンの「八百鮮」だ。レタス55円、高級フルーツが1000円台といった安さはもちろん、品揃えのユニークさと鮮度が支持され、飲食店のプロも魅了するほど。売り場一坪あたりの売り上げは1400万円とスーパーの平均400万円の3倍以上を叩き出している。この差を生み出しているのが、八百鮮独自の「逆張り仕入れ」。毎朝市場に出向き、あえて「旬」や「定番」にこだわらないことで青果を安く仕入れる戦略だ。社員の平均年齢は32歳と若く、中には野菜だけで年間3億円を売り上げる者も。さらに仕入れ担当者をはじめ社員が30人ほど店舗に出勤するなど接客に力を入れている。率いるのは市原敬久社長(42)。20代の頃、生鮮スーパーの仕事にのめり込み、八百鮮を創業。「八百屋を若者に選ばれる"かっこいい仕事"にしたい」と業界のイメージ改革にも取り組む。新時代の青果店の全貌に迫る。

未公開インタビュー

放送内容詳細

夏にハクサイ!?「逆張り仕入れ」の独自戦略

一般的にスーパーでは「旬」や「定番」の青果を早い者勝ちで仕入れていくが、八百鮮ではこの常識を逆張り。例えば、入社5年目のある社員は、仕入れのピークとなる深夜2時から3時間後に市場へ出向き、夏場に冬野菜のハクサイを大量に買い付ける。背景には、季節外れの野菜が市場でだぶつきがちであること、遅い時間ならば売れ残りを抱えたくない仲買人に対し値引き交渉しやすいというメリットがあるのだ。また、「天気」を逆張りするケースも。スイカなど重い果物は荷物になることから悪天候の日に売れにくいため、雨の日には多く安く仕入れる社員もいる。八百鮮ではほかにも、客から欲しい青果をリクエストされれば翌日には仕入れるサービスを展開。スーパーにはない変わった野菜も仕入れてくれるとあって、飲食店からも頼りにされているのだ。

「ビジネスではなく商売を」…元営業マンが青果店を始めたわけ

市原は岐阜県美濃市生まれ。町工場を営む父に憧れ、大学は経営学部に進学した。新卒で入った会社では営業マンとして優秀な成績を残し、その後「タチヤ」という生鮮スーパーに転職。そこで客に商品を手売りする難しさに直面した。そんな市原に当時タチヤの社長は「ビジネスではなく、客の顔を見た商売をせよ」と一喝。市原は食品小売りの奥深さを知り、この分野で独立したいと2011年に八百鮮を創業した。現在、関東や九州地区への出店に向けて動いている。

かっこいい業界に!若者の応募殺到する“新時代の八百屋”

2年前にオープンした八百鮮名古屋北店は、大手ホームセンター・コーナンの一角にある。八百鮮の集客力に目をつけ、コーナンが八百鮮にオファーした。そんな八百鮮は現在、若い人材を獲得しようと採用に力を入れている。「八百屋を日本一かっこよく」という企業理念をかかげ、社員が出演するPR動画も作成した。この効果もあって、1年で500人から応募が殺到する人気企業となっている。

ゲストプロフィール

市原 敬久

  • 1982年岐阜・美濃市生まれ
  • 2001年京都産業大学 経営学部入学
  • 2005年人材派遣会社に入社・営業マンに
  • 2007年名古屋の生鮮スーパー「タチヤ」に転職
  • 2010年八百鮮の前身「八百屋マンマーケット」を開業
  • 2011年株式会社八百鮮を設立

企業プロフィール

  • 本社:大阪府吹田市江坂町1-21-17 ESAKA松尾ビル4F
  • 資本金: 2,000万円
  • 社員数:150名

村上龍の
編集
後記

大学で「福祉革命部」というところに所属し、福祉と経営を考える催しを演出した。障がい者雇用に関することがメインだった。「経営は金儲けが目的ではなく、誰かを幸せにすることだ」と学んだ。そして、八百屋をはじめる。商売の原点だと思った。チラシ広告費ゼロ、在庫を持たない、そういう形の店にしていった。簡単ではない。しかし、正しかった。無限の鮮度を集める店に、という思いから店名を考えた。右肩上がりの成長を続けている。かっこいい人だった。顔も佇まいもかっこよかった。

村上龍

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