放送内容詳細
「仲間を信頼し、託す」経営術
ベイシアのトップ、相木孝仁流の経営方針は「仲間を信頼し、託す」というスタイル。それは従業員だけでなく、商品の仕入れ先である生産農家や漁業従事者、さらにはPBを開発するにあたっての提携企業にもあてはまる。136店舗あるベイシアの店長達にも「信頼し、託す」というスタンスを取り、各店長に大きな権限を与え、地域に合った店づくりを現場に託している。例えば、ブラジル人が多い群馬・大泉町の店舗は、ブラジル人向けの商品を拡充し、店内の外国語表記を徹底。これらは店長の権限があってこその店舗運営になる。「信頼し、託す」スタンスは従業員だけでない。野菜売り場にある地場野菜コーナーでは、商品の運搬から陳列、さらに売価の決定権も全てが農家に託されている。そして、PBの開発にも、この「信頼し、託す」という方針が貫かれている。例えば、都内の高級店「格之進」とコラボしたハンバーグや、近大と提携した鮮魚「ブリヒラ」など、名だたる企業とのコラボ商品をPBとして展開している。内外の意見を取り入れ、周囲を巻き込むことで、質の高い一流商品を生み出しているのだ。
ベイシアトップ、相木流経営の原点
実はベイシア、あのカインズ、ワークマンとグループ企業。創業者・土屋嘉雄氏の手腕で事業を拡大し、今では総売上1兆円を超える国内有数の巨大グループへと成長した。そのグループの中核をなす、ベイシアの社長・相木は、小中高と、地元北海道でテニス一筋で生きてきた。大学で上京し、明治大学の体育会テニス部に入ると、全国から集まった強豪選手に圧倒される。そこで努力を重ね、テニス部主将に任された時、「仲間を信頼し、託す」ことの重要性に気付く。それが、その後のビジネス人生に生かされているのだ。
都市型店舗にも挑む
ベイシアは創業の地、群馬県をはじめ、郊外型の大型店舗展開が一般的だ。しかし、新たな試みとして、都市型の小スペースの店舗も出店した。それが千葉の津田沼店だ。若者や、単身者が多く住む、土地柄の特性を考慮して、一人暮らしの若者向けの商品を多く取り揃えたり、小さい子供がいて、なかなか買い物に出られない親のために、ネットスーパーのサービス拡充に取り組んでいる。
ゲストプロフィール
相木 孝仁
- 1972年生まれ
- 1994年明治大学 卒業 → NTT 入社
- 2010年楽天コミュニケーションズ 社長就任
- 2017年鎌倉新書 社長就任
- 2022年ベイシア 社長就任
企業プロフィール
- 売上高:3,418億円 (2025年2月期)
- 社員数:1,816人
- 創業:1958年(前身のいせや創業)、1996年(ベイシア設立)
村上龍の
編集
後記
東京にいるとわかりづらいが、巨大なスーパーだ。相木さんのキャリアも独特だ。現NTTからスタートし、ツタヤオンライン、楽天の常務執行役員を経て、葬儀関係の大手出版社である鎌倉新書、カーナビの雄、パイオニアの役員を経由して、2022年に取締役としてベイシアに入社、売上高3000億円をはるかに超える大企業を率いる。現場視点がいちばん大事だと、店舗にも行くし、客とも話す。まるで長い間スーパーの経営をやっているかのようだ。誰にでもできることではない。双方の相性がぴったりと合ったとしか言いようがない。


















