放送内容詳細
“そのまま食べるみそ”で新ニーズ発掘
業界3位のメーカー「ひかり味噌󠄀」が2022年に発売し、みそとしては異例のヒットを遂げている「CRAFT MISO 生糀」。“そのまま食べてもおいしい”というコンセプトで、フルーティな甘みが特徴の減塩みそだ。生野菜につけて、ドレッシング感覚で食べられるので、みそ汁用としてだけではない、二つ目のみそとして購入する客も多い。味の秘密は一度熟成させたみそに特殊な米麹をブレンドし、再度熟成させる独自製法。一般的なみその2倍の手間をかけて造っている。ひかり味噌󠄀は多品種少量生産を強みとし、みそだけで約200種類を展開。有機みそや天然醸造の長期熟成みそなど高付加価値商品から、大手流通向けPBの低価格商品まで、幅広いニーズに対応している。さらに、みその“初物”を味わう「味噌󠄀ヌーボー」や「酸っぱい甘酒」といった今までにないコンセプトの商品を次々と発売し、キャンプ場やマラソン大会などの屋外イベントで徹底したサンプリングを実施。客の細かいニーズを掘り起こし、14年連続で売り上げを拡大している。
プライベートブランド中心から自社ブランドの海外展開へ
ひかり味噌󠄀は1936年、長野県諏訪で現社長・林善博の曽祖父が創業。みそメーカーとしては後発だったが、1978年、林の父の代に大手流通のプライベートブランドをいち早く手掛けて成長する。一方で当時から自社ブランドの知名度は低く、その販売は伸び悩んでいた。林は1982年に慶応大学を卒業後、信州精器(現セイコーエプソン)に⼊社。1994年、父の懇願でひかり味噌󠄀に入社すると、PB中⼼のラインアップから、自社ブランドへと転換。有機みそなど高付加価値の商品を強化していった。さらに2005年にはアメリカ現地法人を設立し、海外展開を本格化。当初は苦戦したものの、世界的人気店「NOBU」の松久信幸氏に「ドライみそ」が採用されたことで知名度を上げ、北米での販売を拡大している。
ゲストプロフィール
林 善博
- 1960年長野県生まれ
- 1982年慶応大学法学部 卒業
信州精器(現セイコーエプソン)入社 - 1994年ひかり味噌󠄀 入社
- 2000年代表取締役社長 就任
企業プロフィール
- 本社:長野県諏訪郡下諏訪町4848-1
- 創業:1936年
- 売上高:215億円(24年9月期)
- 従業員数:309名(2024年9月現在)
村上龍の
編集
後記
「ブランドや販路は自分で築く」というエプソンの社風に鍛えられたという。林さんの故郷は長野県で、散歩は諏訪湖畔に行き、夕方には涼しい風が吹いたそうだ。両親は、実家のみそ工場の広い敷地の中の一軒家で、身を粉にして働いていたそうだ。その様子を見て、育った。父親はクラシック音楽好きでカラヤンが指揮するコンサートがあると、大阪まで聴きにいったらしい。田舎のみそ工場とカラヤン、両者が矛盾なく、ひかり味噌󠄀で共存している。


















