2011年1月14日 09:00 AM

国産化の勝算は?

 今週火曜日の日経新聞に第3回日経GSRシンポジウム「企業に広がる持続可能社会への取り組み」の記事が掲載されていました。GSRはグローバル・ソーシャル・レスポンシビリティーの略で、企業の経営資源やノウハウを、地球規模で人類が抱える問題の解決に向け投入するというもの。CSR(企業の社会的責任)は一般的になりましたが、GSRはまだ耳慣れない感じがします。でも地球の未来のために、壮大かつ重大なテーマですね。毎週上場企業のトップから未来の話を伺っていますが、"GSR"と構えていなくとも、企業のトップは、企業の未来、日本の未来を明確にイメージして邁進している方ばかり。記事の中に出てきた「頭と体、ハートと行動、言行一致の大切さ」というフレーズがありましたが、この場をお借りして毎週トップの思いを伝えるというのも「私に出来ること」の1つなのかな、なんて。

 先週の「THE TOP LINE」のゲストはリンガーハットの米濱和英会長兼社長。社団法人日本フードサービス協会の元会長という立場でもあり、「日本の農業の未来のためにすべき事」を常に考えていらっしゃいます。「デフレ下の値上げはチャレンジでした」と振り返しましたが、リンガーハットで出される食材は、野菜だけでなくちゃんぽん麺の材料である小麦までもが国産に変わりました。国産野菜を使った「野菜たっぷりちゃんぽん」が好調で、今月12日に今期2回目の上方修正を発表しました。
 安価な人件費を求めて国内の工場が続々と海外に流出する今の日本。国内の空洞化が心配されていますが、野菜の加工工場もしかり。リンガーハットは「国産野菜にこだわろうとすると、野菜をカットする工場を国内に作らないといけない」と、国内に2つの野菜加工工場を設立しました。今では自社工場で野菜をカットしたりモヤシを栽培したりすることでコストの削減に繋がっているといいますが、日本の農業の未来、リンガーハットの未来のために相当な「覚悟」で臨まれたことでしょう。今、日本の未来に向けてまさに議論の的となっている環太平洋経済連携協定(TPP)に関しても、米濱会長は農家の皆さんと直接触れ合っているだけに、慎重な見方をしています。TPP是非論が活発になっていますが、政府の見解、農家の立場、各業種の経営者の視点、消費者の立場、様々な角度から熟考すべき大きな問題ですね。
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