日経スペシャル ガイアの夜明け

毎週金曜日 10時 ~1054
テレビ東京系にて放送中

バックナンバー

2021316 放送 第956

今こそ"原点"!百貨店サバイバル〜髙島屋・三越伊勢丹の新戦略〜

番組を見逃した方はこちら テレビ東京ビジネス オンデマンド

コロナ禍で大打撃を受けた小売業界。特に店舗での接客を武器にしてきた「百貨店」はダメージが大きく、2020年の売上高は45年ぶりの低水準となった。この状況下でどう生き残っていくのか...。そのキーワードは"原点回帰"。ネット通販や他の小売ではできない、百貨店ならではの"目に見える客との接点づくり"だ。日本を代表する百貨店「髙島屋」と「三越伊勢丹」に密着。超・老舗が改めて"原点"を見つめ直し、生き残ろうとする苦闘の現場にカメラが迫った。

  • 日経スペシャル ガイアの夜明け 放送を見逃した方は… テレビ東京 ビジネス オンデマンド 最大1か月無料!詳しくはこちら

放送内容詳細

髙島屋 社員自身が“磨く” 新しい客とつながる事業

今年、創業190年を迎える老舗百貨店・髙島屋。新しい時代に向けて力を入れているものの一つが、2017年から始まったフューチャープランニング制度だ。新事業・業態を社員から募集する、いわゆる“社内起業”の仕組みだ。社員なら誰でも応募可能。その狙いは、新事業で客との新たな接点を生み出すこと。ただし、事業の立ち上げからその後の運営まで責任を負うことになり、収益が上がらなければ撤退という厳しい面もある。その第一期生のうちの一人が生み出した事業が去年、髙島屋日本橋店の一角に誕生した「シューシャインカウンター」。売るのは、商品ではなく「靴磨きサービス」だ。手掛けるのは、入社32年の征矢需さん(55歳)。紳士靴のセントラルバイヤーを長年勤めてきた征矢さんが新規事業に手を挙げたのは、百貨店の“原点”である対面接客で、客との接点をもっと生みだしたいという考えからだった。「靴を売って終わり、ではなく、靴磨きを通してリピーターを増やせば、他の売り場での買い周りのきっかけになる。接客を通して髙島屋のブランドを向上させたい」と語る。オープン以来、靴に精通した征矢さんの接客で徐々に常連客も増えてきた。しかし、依然続く新型コロナの影響で当初の予定とは大きく外れてしまっていた。そこで、征矢さんは百貨店の強みを生かした新たな一手に打って出ることにした。その秘策は・・・。一方、百貨店の中でも一層厳しいのが地方の店舗だ。そんな中、8年連続の増収と健闘を続けているのが、群馬県にある高崎髙島屋だ。元気な売り場の一つが、去年4月にオープンした「メゾン・ド・F」。最大の特徴は品揃えにある。取り扱うのは大手ブランドの商品ではなく、全国に点在する小規模な工場が作る「ファクトリーブランド」の服や雑貨だ。それを自主編集する売り場を提案したのが、高崎店の中里康宏さん(34歳)。群馬県出身の中里さんは大学卒業後、松屋銀座に6年間勤務した後、地元の高崎髙島屋に転職した。ここで、中里さんは地方百貨店特有の課題に直面する。紳士服売り場に配属されたが、品揃えは大手ブランドが中心。バイヤーが独自で仕入れてくる品を並べる売り場はほとんどなくなっていた。「ブランドビジネスに依存していては生き残れない。もの作りを行う工場と直接つながり、そのこだわりも客に伝えられる売り場をつくりたい」。百貨店のバイヤーは本来、自らの足と目利きで商品を集め、作り手の情熱を客に直接伝えること。その“原点”に立ち返り、自分の責任で目利きした“百貨”を取り揃えようというのだ。中里さんが次に狙うのは、地元・桐生の名産品、織物の染色技術を使った商品づくり。高崎店にしかない、中里さんにしかできない売り場、そしてオリジナル商品は客の支持を得ることができるのだろうか?

髙島屋が「介護ビジネス」に参入!?その狙いは・・・

髙島屋が進める新しい客との接点を作る新事業はついに、異業種にまで参入することになった。提案者は経営戦略部の福田有里子さん(56歳)。入社以来、紳士服のバイヤーを始め、営業推進部などを担当してきた。そんな福田さんが取り組むのが“介護ビジネス”。髙島屋としても初めての分野で、この事業のために会社自体の定款まで変更したという。この事業を福田さんが思い立ったきっかけのひとつが、髙島屋を利用する客の高齢化だ。実は顧客全体のうち、半分近くが60歳以上だという。しかし、歳を重ねるごとに足腰が弱くなったりして、百貨店から足が遠のく客も少なくない。こうした声を受け、福田さんは事業内容を「機能訓練型デイサービス」に決めた。ターゲットは主に介護度が軽い高齢者だ。この段階ではリハビリをして身体機能が回復すれば、再び普段通りの生活に戻れる可能性もある。福田さんは百貨店人生で培った”顧客目線”と”接客”を生かし、個々人に合わせたメニューを組んで対応したいと考えている。そして、通ってくる人を元気にして、再び百貨店で買い物を楽しんでもらおうというのだ。東京・二子玉川の玉川髙島屋近くで、今年4月開業を目指す。畑違いのビジネスの種は無事芽を出すことができるのか。

創業350年の超老舗が挑む 三越伊勢丹の“新時代の接客”とは・・・

1673年東京・日本橋で創業し、まもなく350年を迎える老舗百貨店「三越伊勢丹」。しかし近年、百貨店不況の波をもろに被った上、コロナ禍で客足も減少し、苦戦が続いている。2度目の緊急事態宣言が出た後、店舗を覗いてみると、新たな取り組みが始まっていた。販売員が接客しているのは、パソコンの画面越しのお客。「こちらのワンピースは上が綿、下はシフォン素材でとてもかわいらしいですよ」「うちの娘に似合うかな」。これは去年、「伊勢丹新宿店」で先行して始まった“デジタル接客”だ。販売員は、客の好みや利用シーンを聞きながら、ビデオチャットなどでやりとり。客は家にいながら、実際の商品を画面越しに見たり、販売員と会話したりしながら買い物ができる。これはネット通販などにはない、百貨店の“原点”「接客」の新しい形だ。アプリを通じて決済も可能。店頭にある商品だけでなく、三越伊勢丹のネット通販サイトにあるほぼ全商品に対応可能で、紳士、婦人、化粧品など、その数は70万種類にも上る。コロナ禍で外出するのを敬遠する人や、ネット通販では物足りなさを感じていた客が利用しているという。このアプリを開発したデジタル推進グループ開発メンバーの樋口雅希さんは、婦人服売場の出身。「商品知識が高く、丁寧な“百貨店の接客”は、コロナ禍でも本来の買い物を楽しみたい客のニーズにもマッチするはず。これはアマゾンや楽天にはできないこと」と意気込む。創業から3世紀半の時を経て挑む、新しい時代の接客。果たして客の心と商機を掴むことはできるのだろうか。

テレ東プラス

放送内容の記事を公開中

    • 日経スペシャル カンブリア宮殿

    ガイアの夜明け 公式アカウントはこちら

    ご注意下さい

    最近、「ガイアの夜明け」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
    「ガイアの夜明け」を始めとした報道番組が、取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありませんので、ご注意ください。当社では、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっています。
    不審な働きかけがあった場合には、テレビ東京までご連絡ください。