栃木県北部にある那須塩原市。豊かな自然、温泉、和牛やいちごなどのグルメ、そして東京から約70分のアクセスの良さもあり人気の観光地だ。「観光資源はありますが、その特色を活かせていない」そう嘆くのは、市役所職員の伊東勇太さん(40歳)。同級生はみな都会へ出ていったが、伊東さんは生まれ育った町で生きていくことを決めた。実は那須塩原市は、かつて「首都機能移転」の候補地になり、国会議事堂をはじめとした施設を建設することを目指していた。だが現在、広大な予定地は草木に覆われ、夢の残照が残るのみとなっている。市は、一つの使命を伊東さんに託した。それは、東京の企業に出向し、そこで学び、町の活性化に繋げるというもの。伊東さんが派遣されたのは、東京・港区の結婚式場「八芳園」。八芳園は今、地方自治体のプロモーションをサポートする事業に力を入れているのだ。白金台に新たな店舗を作り、週替わりで各地の自治体がPRをし、名産品を買ってもらうだけでなく観光客誘致につなげる試みも行う。伊東さんはここで8か月間、店の企画運営スタッフとして働く。家族を那須塩原に置いての単身赴任だ。「ふたりの子供たちがやがて大人になっても那須塩原に住みたいと誇ってくれる町をつくりたい」。故郷に戻った伊東さんが注目したのは、廃れゆく地場産業「経木(きょうぎ)」だった。かつて20軒あった工場は最後の1軒になってしまい、「経木の町」と呼ばれた歴史を知る者も少なくなってきたという。しかしいま、その価値がSDGsで見直されている。何とか復活させたい・・・果たして、伊東さんは未来へ希望をつなぐことができるのか?
BACKNUMBERバックナンバー
2024年5月17日(金)放送 第1115回
"あの町"の逆転作戦!ふるさとに未来を…
町について回るイメージがある。それがネガティブなものなら、覆していくのは容易なことではない。東京からほど近い人気観光地、栃木県・那須塩原市。1990年代には、「首都機能移転」の候補地として大きく取り上げられたが実現はしなかった。「何もしなければ間違いなく衰退するギリギリのところ」そう嘆く市長は、職員を民間企業に送り、新しい那須塩原の姿を描こうと動き出した。一方、南海トラフ地震が発生すれば、34メートルの大津波が予測される高知県・黒潮町。町は防災を掲げた町づくりに挑む。そんな中、津波を逆手に取り、ユニークな手法で町の将来を模索する試みが始まっていた。鍵を握るのは、なんと「缶詰」。いまでは「道の駅」のお土産や「ふるさと納税」の人気返礼品に。町のイメージを覆し、未来に繋げるために奔走する人々の姿を追う。
内容詳細
観光地にも悩みが…最後の工場に望みをかける!
「日本一高い津波が来る町」で生きていく
高知県の南西部に位置する黒潮町。人口およそ1万人の小さな町だ。この町に激震が走ったのは2012年のこと。「南海トラフ地震が起きた場合、34.4メートルの大津波が来る」と有識者会議で予測が発表されたことで、町を去る住民も増えた。町の危機に立ち上がったのは役場。公共施設や町立住宅を高台にあげ、避難タワーを6基建設。さらに全員参加の避難訓練も始めた。そんな中、2014年、第三セクターによる小さな工場が町に生まれた。作っているのは「缶詰」。シンボルマークには「34M」とある。工場長の友永公生さん(52歳)は、役場の防災担当をしていた人物だ。津波のイメージを逆手にとって新たな町の名物にしていきたいと力を注ぐ。缶詰の材料には、カツオをはじめ四万十うなぎや土佐のあかうし、はちきん地鶏など地元の食材にこだわる。調味料も地元産の天日塩や黒糖を使用。防災備蓄の需要を狙ったが、お土産や贈答品としても人気が出て、一缶500円以上する値段ながら、年間1億円を売り上げるまでになった。友永さんは、役所の防災担当としてボランティアで現地に行っている。現地の防災担当の人を思うと、今でも込み上げてくるものがある。「悔しかったでしょう…」缶詰は、ただのビジネスではなく、いざ災害が起きた時にも役立つものを、という思いがあるからだ。友永さんが今取り組んでいるのが、高知の名物・皿鉢(さわち)料理だ。缶詰の料理たちを一皿に盛って皿鉢料理を再現しようと言うもの。皿鉢のラインナップで足りないのは「ご飯もの」。しかし、米の缶詰は焚き上げが難しく4年以上も実現していない。「避難所だとどうしても個食になります。この缶詰の皿鉢料理を囲んで、みんなで食事をしてもらいたい」友永さんの思いは形になるのか?
BACKNUMBERバックナンバー一覧
ご注意下さい
最近、「ガイアの夜明け」に出演できると持ちかけて、多額の金銭を要求する業者があるとの情報が寄せられました。
「ガイアの夜明け」を始めとした報道番組が、取材対象者から金銭を受け取って番組を制作することはありませんので、ご注意ください。当社では、あくまで報道番組の視点から番組が独自に取材対象の選定にあたっています。
不審な働きかけがあった場合には、テレビ東京までご連絡ください。
2025年4月28日










