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2026年7月10日(金)放送 第1224回

造船大国ニッポン復活へ~数百億円のメード・イン・ジャパンで挑む~

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かつて造船業界で世界のトップシェアを誇っていた日本。しかしその後、中国勢や韓国勢が巨大造船所を稼働させ、大量生産と低価格を売りに世界を席巻している。2024年の建造量は中国48%、韓国25%、日本11%にまで低下してしまった。貿易の99%以上を海運に頼る島国の日本にとって、このままでは経済安全保障にも大きな影響を及ぼすことが懸念されてきた。そこで政府は、官民で造船業に約1兆円を投資する国家プロジェクトを決定。2035年までに建造能力を倍増(2024年比)させることを目指すことに。しかし、一度失墜した日本の造船は本当に復活できるのか。ガイアは、反転攻勢をかける日本の造船業界を追った。

内容詳細

造船大国ニッポン復活へ!迫られる増産計画の行方

2003年から建造量日本一を維持している今治造船グループ。その一翼を担うのが、香川県の多度津造船だ。1973年に操業を開始し、現在は大型船建造の拠点としてLNCを燃料とする全長約200メートル、自動車約7000台を積める自動車運搬船を年間3隻のペースで建造している。従来の重油燃料船に比べCO2排出を最大30%削減するという最新の技術が詰まった船舶で、今後はさらなる需要拡大を見据え、増産も求められている。増産計画を任されているが、工場長の諸石和利さん(56)。しかし、増産は容易ではないと話す。長年、造船現場は熟練職人たちの経験と勘に支えられてきた。それを引き継ぐ次世代の人材が不足しているのだ。また、中国、韓国の巨大造船所とは違い、小さな造船所が点在する日本では、増産余力が小さく、機械化・自動化も遅れていて、それが増産に向けての大きな課題だという。世界的な需要増加が見込まれる中、技術継承と生産性向上を同時に進めなければならない日本の造船業。大きな転換点に立つ最前線の現場を取材した。

1隻数百億円…日本の船を世界に売れ!情報戦の最前線に密着

2021年、今治造船とジャパンマリンユナイテッドが共同出資で発足させたのが、両社の船舶の設計や営業を担う新会社「日本シップヤード」。ガイアはその営業部隊に密着した。1隻で数百億円という船舶をめぐり、世界中の顧客と数年単位で交渉を続ける“情報戦の最前線”を取材。年間100隻もの商談をまとめる日本シップヤードで営業部長を務める嶋倉真司さんは、新たたな大型案件での受注に向け、熾烈な競争の渦中にいた。日本シップヤードとして今年最大の巨額案件。しかし、競合として中国・韓国勢が現れた。契約の行方を分けるものとは何か――その実像に迫る。

中国・韓国に挑む!オールジャパンの「次世代燃料船」

世界中の造船・海運企業が集まる注目の国際海事展「ポシドニア2026」がギリシャ・アテネで開催された。造船業界のパワーバランスが見えるこの場所で存在感を示したのは中国・韓国勢。一方、日本は独自の環境技術で勝負する。日本郵船が中心となりアピールするのはアンモニア燃料船だ。日本の造船業復権のカギを握るのが、脱炭素の切り札として期待される「アンモニア燃料船」だ。世界の海運業界では、2050年までに温室効果ガス排出ゼロを目指す動きが加速。燃焼時にCO2を出さないアンモニアが、“次世代燃料”として注目されている。しかし、「燃えにくい」「毒性が強い」など課題も多く、実用化は容易ではない。そんな中、日本郵船は2024年、世界初となる商用アンモニア燃料タグボート「魁」の運航を開始。そのノウハウを活かし、さらに今、日本の海運・造船・舶用メーカーを結集させ、アンモニア燃料運搬船の開発に“オールジャパン”で挑んでいる。中国勢・韓国勢に押され、日本の造船業が苦境に立たされる中、アンモニア燃料船を武器に、日本の技術力と安全性を世界へ示そうとしている。6月には海上試運転を予定。安全性と十分な出力を確保できるか、本格運航を前に大きな正念場を迎える。「もう二度とこないチャンス」というエネルギーの大転換期に商機をかける、オールジャパンの挑戦を追う。

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