10月下旬、さいたま市にある角上魚類 本社。年末商戦に向けてある恒例行事が行われた。「イクラの品評会」だ。国内外の水産加⼯会社16社からサンプルを取り寄せ、その中から年末、店頭に並べるイクラを選ぶというもの。柳下浩伸社長自ら、ひとつひとつ食べ比べてジャッジしていく。一般のスーパーでは、鮭ではなくマスの卵をイクラとして売るケースが増えている中、角上魚類は、国内で獲れた秋シャケの“新物のイクラ”を年末の店頭に並べることにこだわってきた。しかし、今年は北海道の秋シャケが不漁で価格が高騰している。「なんとか価格を抑えて提供したい、年末のイクラはお客さんが楽しみにしているので…」栁下社長の命を受け北海道に飛んだバイヤーの有馬さんと呉井さん、品評会で好評価だった水産加工会社へ向かった。北海道産の秋シャケから採った質の良いスジコを手作業でほぐし、秘伝の醤油だれで漬け込む。品質に間違いがないことを確認した有馬さん、胸突き八丁10円単位での攻防戦、角上魚類のプライドをかけた価格交渉、その結末は…。
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2024年12月27日(金)放送 第1146回
角上魚類の年末商戦
まもなく終わりを告げる2024年。元日に起きた能登半島地震に始まり、異常気象による自然災害。さらに、歴史的な円安など日本経済を大きく揺るがし続けた1年間だった。なかでも物価高は、私たちの食卓を直撃しました。買い物の時に値札を見て、伸びかけた手を引っ込めたという人も多いはず。「せめて年の瀬ぐらいは、美味しいものをお腹いっぱい食べたい!」そんな消費者の声に応えるべく、全国の港を駆け巡る人たちがいた。関東を中心に23店舗を展開する鮮魚チェーン「角上魚類」のバイヤーだ。「旨い、新鮮、安い」がウリの角上魚類は、鮮魚専門店として1店舗あたりの売上が日本一。しかし、温暖化によって漁獲量は減少し、このままでは入手できる魚の量も減ってしまう。さらに価格も高騰...。角上魚類にとっても他の月の2倍の売り上げを見込む12月。暗雲が立ち込めるなか、勝負の年末商戦を迎えようとしていた。どうすれば師走の食卓を彩る冬の味覚を、少しでも"お値打ち"で届けられるのか?超人気鮮魚店「角上魚類」の年末商戦に向け闘うバイヤーたちの舞台裏を追った。
内容詳細
角上魚類のこだわり“新物イクラ”価格交渉の舞台裏
人気の鮮魚チェーンに異変…どうする年末商戦?
関東を中心に23店舗を展開する鮮魚チェーン「角上魚類」。なかでも売上トップを誇る小平店はいつも多くの客で賑わっている。人気の理由は、抜群の鮮度と豊富な魚種そして安さだ。新潟から直送される珍しい地魚も名物のひとつ。しかし店長の川崎真論さんは嘆く。「魚が少ないねぇ。」例年に比べ値段も上がっていると頭を悩ます。9月、年末商戦に向け活路を見出そうと、角上魚類のバイヤーたちが独自の仕入れルートを求めて全国の港へ動き出した。赤いジャンパーの責任者、有馬徹さんと呉井宏之さん。鳥取の境港では紅ズワイガニを、北陸の石川では寒ブリや甘エビを…。はたして年末用の魚は確保できるのか?
「角上魚類で売ってほしい」知られざる安くてうまい魚を発掘!
角上魚類の販売力に、漁業関係者からも期待する声が上がっている。愛媛県伊方町から船を出し、瀬戸内海で漁をする前田隆さん。漁師歴40年のベテランだ。かけまわし漁と呼ばれる漁法で、これまで太刀魚やカレイ、ウマズラハギ等を獲って来た。しかし近年、網にかかるのは…「ハモばっかり。温暖化の影響だ」夏が旬のハモ、冬場は値が付かないと嘆く。八幡浜市の卸売市場。愛媛県内で水揚げされた多種多様な魚が並ぶ。しかし⼀般的には馴染みのない魚だったり、量や大きさが揃わなかったりという理由で、東京など大都市にまわらず安値で取引されることが多いという。こうした漁業が抱える悩みを解決してほしいと、愛媛県が角上魚類に声をかけた。「角上魚類の対面販売で、馴染みのない愛媛の天然魚の魅力を伝えてほしい」。依頼を受けた角上魚類のバイヤー有馬さん、早速 愛媛に向かった。市場に並ぶ魚を見てまわると、首都圏ではあまり知られていない地元の魚がずらりと並んでいた。これを安く仕入れてどう売り切るかが、角上魚類の腕の見せ所だ。翌日、有馬さんが仕入れた愛媛・八幡浜の魚が神奈川県大和市にある角上魚類「つきみ野店」に届いた。有馬さん、“愛媛フェア”と銘打ち積極的にお客さんにアピールしようというのだ。この日お店では愛媛のゆるキャラ「みきゃん」も参戦、対面販売で魚の特徴や食べ方をアピール。さらに総菜でも…。
子供に人気のサーモンが円安でピンチ!新たな一手とは?
子ども達に好きな魚を聞いてみると‥「サーモン!」いまやサーモンはマグロを凌ぐほどの人気ぶり。角上魚類はこれまで、サーモンの中でも特に脂の乗りが良いアトランティックサーモンを刺身などの生食用としてノルウェーから空輸してきた。しかし今年の歴史的な円安で、仕入れ値が高騰、店頭価格も上げせざるを得なかった。為替リスクを回避し、安定的に質の良いサーモンを仕入れたい。角上魚類のバイヤー達が目をつけたのは、海ではなく富士山を眼前に臨む静岡県小山町にある巨大な工場、陸上養殖場だ。アトランティックサーモンは水温が17度を超えると死んでしまうため、夏場の水温が高い日本の海では育てることができない。そこで、ノルウェーの企業「プロキシマー」が2年前、最新式の陸上養殖場を建設。富士山麓の豊富な地下水を使って人工海水を作り、水温13度、室温16度の環境を維持することで、日本初のアトランティックサーモンの養殖に成功、初めての出荷先として選ばれたのが角上魚類だった。バイヤーの有馬さん、「取り上げてから店頭に並ぶまでの日数が3日違うので鮮度が全く違う、毎月、1000匹(4トン)位は欲しい」。ノルウェーからの輸入に比べて為替リスクを回避できる上、輸送コストも抑えられる。後日、小平店でお披露目の解体ショーが行われた。客の反応は?そして12月の週末、東京・小平店。年末年始の食材を目当てに、客が殺到していた。角上魚類のバイヤーたちが全国を巡って仕入れた魚が所狭しと並ぶ。そこには長崎から届いた、200キロもあるあの巨大な本マグロがいよいよ姿を現した。2024年の年末商戦、人気鮮魚チェーンの舞台裏を追う。
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2025年4月28日










