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専門家
板倉弘重(いたくらひろしげ)
日本臨床栄養学会理事長。動脈硬化や抗酸化物質研究の第一人者。
脂質異常症などの生活習慣の治療に携わる。
■コレステロールの役割
・細胞膜を作る
・ホルモンの材料になる
・胆汁酸の材料になる
・ビタミンDを合成する
※血管が詰まることで引き起こされる心筋梗塞や脳梗塞の原因となるコレステロールが
体に悪いというのは大きな間違い!
■コレステロールのメカニズム
○食事の段階ではただの「コレステロール」。特に善悪の区別はされていない。
○食事によって体に入ったコレステロールはたんぱく質と結合し、
「善玉コレステロール」と「悪玉コレステロール」にわかれる。
○悪玉コレステロール(LDL)は、肝臓から全身を巡り筋肉や臓器などに
必要なコレステロールを配ってくれる「配達係」の役割。
○善玉コレステロール(HDL)は、余ったコレステロールを集めて
肝臓に戻すという「回収係」の役割
●なぜ、悪玉と呼ばれるか?
○コレステロールの量が過剰になるとLDLは、余ったコレステロールを血管の壁に押し込んでしまう。
○こうしてできあがるのが、血管のこぶ「プラーク」そして、これは血管の詰まりの原因となる「血栓」。
■自宅で簡単にできるコレステロールの危険度をチェック
(1)いすに座った状態で両手のひらをひざの上に10秒間置く。
(2)腕を机の上に上げ、手のひらの色をチェックする。
★手首と手のひらの色にほとんど違いがない ⇒安心
★手首と比べて手のひらの方が色が赤い ⇒要注意
★手のひら全体に霜降り状の斑点がある ⇒危険
※この実験はあくまで目安。ちゃんと調べるには、病院で血液検査が大切!!
■「悪玉のコレステロールを減らす」のと「善玉のコレステロールを増やす」のでは
どちらが効果的か?
⇒「減らすよりも増やす」
○できてしまったプラークを小さくするのは難しいとされ、LDL(悪玉)を減らし、
これ以上プラークを増やさないようにするのが一般的だった。
○しかし最新の研究で、HDL(善玉)がプラークからコレステロールを回収し、
小さくすることがわかった。
○動脈硬化患者のLDL(悪玉)を減らすよりも、HDL(善玉)を増やすほうが約2倍の効果があることが実証されている!
★善玉を増やすカギは『運動』。「有酸素運動」が効果的。
もう一つのオススメが「ストレッチ」。そして運動の次に大切なのが食生活。
■先生オススメ!善玉コレステロールを増やす食生活の3原則
(1)炭水化物を控えめにする
(2) 肉と魚の割合は1:2
(3) 食物繊維を積極的に摂る
★善玉コレステロールを増やすために是非摂って欲しいイチオシの食材
⇒「椎茸と大豆」
【椎茸】ナイアシンという成分が中性脂肪の合成を抑え、
善玉コレステロールを増やす。1日3個程度摂るのが目安。
【大豆】レシチンやイソフラボン、大豆たんぱくなど善玉を増やす
栄養成分が豊富。
■コレステロール以外にも気を付けなければならない脳梗塞・心筋梗塞の要因
・ストレス ・喫煙 ・家族の病歴 ・糖尿病 ・脱水
★タバコは血管を縮ませ動脈硬化を促進
★高血圧・糖尿病・高脂血症の家族がいる場合、自分に症状が無くても30歳から注意が必要
■コレステロールの意外な常識クイズ
Q1:男性と女性。コレステロールの危険が高いのは?
【正解】男性
【解説】女性ホルモンには、コレステロール値を安定させたり、
血管を保護する働きがある。
ただし、女性ホルモンが減少する50歳~60歳以降は、
それまでと同じ生活をしていたら注意が必要!
Q2:ビールとコーラ。善玉コレステロールを増やしてくれるのは?
【正解】ビール
【解説】適度なアルコールは善玉コレステロールを増やす働きがある
適量とは1日ビール1杯(500ml)程度
Q3:人間の体の中で、最もコレステロールが多い場所は?
【正解】脳
【解説】コレステロールは、脳の神経物質を作るのに必要不可欠。








