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年をとったら肉と脂!「新型栄養失調」を防げ
ゲスト

■ゲスト・・・高田美和

■専門家・・・熊谷 修
東京農業大学卒業後、地域住民の生活習慣病予防対策の研究・実践活動を経て、高齢社会の健康施策の開発のため東京都老人総合研究所へ。
介入研究により高齢者の老化遅延に有効な食生活手段を開発。
日本で初めて「老化を遅らせる食生活指針」を発表し、介護予防事業「栄養改善プログラム」の科学的バックボーンを整理した。
「介護予防,栄養改善事業」の草創者.現在精力的に研究活動を展開中。

放送内容

■新型栄養失調
年をとったら野菜中心の粗食生活。
そんな人は新型栄養失調の危険が。
3年以内の死亡・要介護のリスク急増。
老化速度が倍になる意外な原因、老化を遅らせ病を防ぐ食事もご紹介。

■~新型栄養失調を防げ!3大ポイント~
(1)高齢者ほど「肉」を食べよう!
(2)新常識!コレステロールを摂るべし
(3)老化速度を遅らせる適齢食!


■老化が招く新型栄養失調とは
年齢を重ね、老化が進むと、体から水分が抜けて「シワ」ができ、筋肉が衰えて体が縮み、 骨がスカスカになって、体に歪みが生じる。
これは逃れられない自然の摂理だが、実は、これが栄養失調の引き金だった。

 

■新型栄養失調の原因は「タンパク質の減少」
実は老化するほどその重要性は増加。
そもそもタンパク質は筋肉や血管、臓器、さらには免疫細胞などの材料であるため、 老化で体が衰えるほど重要になる。
それなのに、加齢とともに脂っこい物が苦手になる、もしくは生活習慣病予防のためにと、 肉を食べなくなり、その摂取量は年を重ねるに連れてだんだんと低下してしまう。
老化で体が衰えていくのに、食事からの補給は少なくなり、体は栄養失調状態に。
結果、心臓病や脳卒中、骨折などを引き起こしやすくなる。
さらには免疫力も低下して、肺炎や結核といった命に関わる感染症にもかかりやすくなってしまう。
年とともに胃がもたれるからと、肉を食べなくなる人がいるが、胃腸の力は70代でもあまり衰えない。
食事量が減ったと自分で感じた時は、すでに栄養失調状態であり、老化も相当進んでいる状態と言える。


■新型栄養失調を判別する方法
血液検査をして、血清アルブミンを測定。
アルブミンとは、血液を流れるタンパク質の約60%を占めているもので、 体の再生や修復に必要とされる物質。
アルブミンが少ないと、次第に細胞が衰えてしまうため、新型栄養失調の指標とされている 基準値は3.8g/dl以上とされている。
ただし、50代・60代の方は4.0g/dl以下だと新型栄養失調で老化が進みやすい状態。
70代以上の方は4.2g/dl以下だと新型栄養失調で老化が加速し始める。


■新型栄養失調になってしまうと
新型栄養失調になると、太っていても、骨格筋が落ちた貧弱な体になっている。
老化速度も2倍になる。
アルブミン値が低いと、貧血や熱中症が起こりやすくなり、運動後、 筋肉の修復がうまくいかないので体が弱る一方。
薬の効き目が悪くなるという事もある


■タンパク質を効率よく摂取する方法
タンパク質を効率よく体内で利用するには、必須アミノ酸のバランスが整っている動物性タンパク質がベスト。
50歳以上になったら、1日に肉類70g、魚介類70g。
同時に食べるのではなく、昼が魚だったら夜は肉にするなど工夫をする。

 

■コレステロールを摂る
動脈硬化や心臓病の危険因子と言われているコレステロール。
実は、老化するほど体内で減少し、むしろ70歳以上だと、摂取した方が様々な病気になりにくい。
さらに脂分の摂取を控える事で、コレステロール不足が進むと、血管が破れやすくなり、 脳出血を起こしてしまう危険性がある。
コレステロール値が1mg/dl上がるごとの死亡率の変化を見てみると、50歳までは死亡のリスクを高くしてしまうものの、60歳ではコレステロールと死亡率は無関係になり、 なんと70歳を超えると、むしろ死亡率を減らしている。
総コレステロール値は、ちょっとくらい高い方が死亡率は低く、 寝たきりになる危険度も低い事が分かっている。
肉を食べる時は、脂身が適度にある部位を選ぶと一石二鳥。
脂っこい肉を食べて、カロリーを安定供給しないと血や肉にならない。
脂っこいものを受け付けないという人にはチョコレートがおすすめ。
チョコレートにはエネルギーに変わりやすい油が使われている。

※あくまで中年期に生活習慣病になっていない事が条件。
高齢者になる前に、病気による体へのダメージは最小限に抑えるべき。


■老化速度を遅らせる「適齢食」
北区で行われている高齢者ふれあい食事会に潜入。
ハンバーグをメインにした高タンパク質の食事。
肉や魚・卵・牛乳・油脂類をしっかり食べられる食事こそが50歳からの年齢に合った「適齢食」。


■タンパク質とコレステロールを多く含む食材の、1日の摂取量の目安
○肉類 70g ○魚類 70g ○卵 1個 ○牛乳 200ml ○油脂類 1品
これに加えて、栄養素の摂取バランスをとるために緑黄色野菜・大豆製品・海藻・いも類・果物を加えて、 1日10品目を目指すと良い。

※効果が出るまで半年~1年。
女性は閉経期から実践すると良い。寝たきりになるリスクが減らせる。


■老化を遅らせる食生活指針
(1)欠食は絶対に避ける
(2)食材の調理法や保存法をよく知る
(3)調味料を上手に使い、おいしく食べる
(4)自分で食品を購入して食事を準備する
(5)会食の機会を積極的に作る


■新型栄養失調を防ぐ運動
新型栄養失調は、筋肉の衰えからくるので「運動」も大切。
オススメは、「20分歩行」と「2階段昇降」。
例えば、前を歩く人が追い抜けなくなったら、老化がかなり進んでいる。
こまめに体を動かして、筋肉を維持する事が大切。
これができなくなると3年以内に要介護。その目安になる。
適度で定期的な運動は、血清アルブミン値も改善する。


■L4紅葉便り
群馬・四万温泉 『桃太郎の滝』
所在地:群馬県吾妻郡中之条町四万温泉
アクセス:四万温泉の入口付近。国道353号線沿いに流れる四万川に掛けられた四万取水堰の脇に案内板が立つ。
問合せ:0279-64-2321

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