


大江戸捜査網は23年ぶりの復活。23年前、私は京都で別の時代劇をやっていました。大江戸捜査網を拝見すると、テンポの速い、大人数での殺陣が魅力。そんな時代劇の中で、自分の中にどれくらい時代劇のテイストが残っているのか確かめたいという感じもありました。今回大江戸捜査網をやってみて、まだまだいけると思いましたし、自信になりました。しっかりと動けるうちに、もっともっと色々な時代劇に挑戦して行きたいですね。
井坂十蔵は、正義感の強い、一本気な性格。ただ、浪人となってからは、世の中を斜に構えながら生きていくようになったのだと思います。だから、人のことはすぐには信じないですよね。不遇の人生を歩んできて、最後に隠密同心として悪の黒幕に辿りつく。そこにたどり着くまでの執念が見せ場だと思います。そして、その気持ちを立ち回りにいかに込められるか。そこを意識して演じました。立ち回りでは、いつも侍は両手で剣を扱いますが、今回は鞘を左手で持って、片手で立ち回りをしてみたり、色々なことをしてみました。大江戸は立ち回りが一つの見所なので、色々なバリエーションを楽しんで頂きたいですね。
これまでの大江戸捜査網を拝見しました。どれも素晴らしかったですが、それには負けないぞ。と。時代劇をやり始め、25年程度になりますが、「今風」の時代劇を、どのように作り上げて行こうかなと考えて演じました。ベースに流れている、勧善懲悪の要素は、時代を超えても普遍的なものですが、表現方法は時代と共に変わってきている。難しいことですが、とても面白かったです。
隠密同心のメンバーが6人いて、一つの画角の中で6人いっぺんに立ち回りをするのは、スペースやタイミングの問題など、色々なことを気にしなければならないので、とても難しかった。それを殺陣師の方々と話し合いながら、試行錯誤しながらやりました。とても勉強になりましたね。同時に、久しぶりに気持ちよかったです。私は子供のころからチャンバラごっこをやっていましたし、立ち回りが本当に大好きです。殺陣は一手一手に意味のあるもの。様々な思いを込めましたので、映像的にも、違いが出てくるはずだと思います。
6年ぶりに東映京都撮影所に来ましたが、スタッフの顔ぶれも変わっていましたし、少し寂しくなったような気がしました。6年前はもっと活気があった。時代の流れで、時代劇は年々少なくなってきてしまっている。これはとても残念なことだと思います。時代劇のスタッフの方々は皆プロフェッショナル。その技術を後世にも引き継いでいって頂くためにも、もっともっと時代劇を活性化していかなければならないと思います。時代劇は、人間の生き様を伝える一つの方法。親から子へ。子から孫へ。しっかりと受け継いでいってほしいですね。今回の「大江戸捜査網」がそのひとつのきっかけになって欲しいと思います。
