田中刑事にインタビュー「継承プロジェクト」町田樹の作品を受け継ぐ者の決意

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2021.4.21

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【プリンスアイスワールド BSテレ東で放送予定】
町田樹が取り組むフィギュア界初の「継承プロジェクト」過去に振付、披露された演技を、別のスケーターにそのまま継承していくという新たな試み。その第1弾を演じるのは、田中刑事選手。作品は、町田が2014年に自ら振付しプリンスアイスワールドで演じた作品「ジュ・トゥ・ヴ(Je te veux)」に決まった。田中選手に心境や思いを聞いた。


Q.町田から指名された瞬間の心境は?

新しい取り組みなので僕自身どこまでできるのか挑戦でもあります。僕は色々なことに挑戦して自分の糧になることは全てやりたいという思いが強いので、すぐに「やります」とお伝えしました。

僕自身、ジョジョのイメージだけでスケートを滑りたくないという思いがありました。色々な顔が見えて色々な人になり切れることが表現者として大切で、現役でショートとフリーを滑る中でも見えなければいけない技術でもあり、それを見せるために僕はフィギュアスケートをしています。ジュ・トゥ・ヴは僕が経験したことのないジャンルの作品です。僕にとって大きな挑戦であり、すごく伸び代のある分野でもあると思っています。


Q.田中にとって町田樹の存在とは?

僕が小学2年生か3年生の頃から知っていて、すごく憧れが強いです。「かっこいい先輩がいるな」と思っていて、スケートを滑っている姿に憧れて追い付きたい先輩でした。

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昨年4月6日に始動も翌日に緊急事態宣言で中断。約1年ぶりのプロジェクト再開ー

一番苦しかったのは昨年3月の世界選手権の中止です。それを経験して、良くない耐性ができてしまいました。半分諦められる気持ちがついたんです。突然中止になっても、「そうか」と気持ちを抑えることができたのだけれど、心の中には細かい傷をたくさん負って何とか耐えている感じでした。

このプロジェクトが中断した時も、表面上は耐えていても少しずつ傷ついていっている気持ちでした。それでも耐えようと思って過ごしていました。


田中の1年越しのジュ・トゥ・ヴへの思いとはー

今は振付をしっかり覚えて手の細かい部分やフォームを整えている状況です。これからの僕の課題は、更に磨き上げを積んでいくことと、より具体的なジュ・トゥ・ヴの男性像と女性像を僕自身に憑依させることです。そこを自分自身で作り込んでいかなければいけません。

今回の合宿で色々な作品を通してパリに住む男性像が明確になってきています。今僕が描いているのは、まだ女性に対してアプローチができない男性。その像を自分に憑依させることが、僕の大きな仕事です。男女の出会いと別れをはっきりと見せないと、何を演じているのかが分からなくなってしまいます。一ヶ月後の演技で、それを具現化できるようにしたいと思っています。

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田中にとってのプリンスアイスワールドとはー

観客との距離が近いことが一番大きいです。自分の滑りに対してダイレクトに反応が返ってくる印象で、自分が良い滑りをすればする程良い反応が返ってきます。それをシーズンオフに経験することで試合に生きてくるので、プリンスで多くの経験を積むことが試合に影響していると感じます。

またプリンスで滑りたいという気持ちが年々強くなってきているので、滑る場所が用意されたからには、僕自身全身全霊で取り組まなければならないと思っています。