体操・白井健三 引退決断に至るまでの思いと”指導者”としてのこれから「未来へのモチベーションは今すごく高い」

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2021.6.17

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2016年リオ五輪 体操団体金メダルを獲得したメンバーの1人・白井健三(24)。

2013年 高校2年生にして世界選手権のゆかで金メダリストとなる。以来、「ひねり王子」としてゆかと跳馬、合わせて6つの「シライ」と名の付く新技を生み出し体操界に革命を起こしてきた。

東京五輪代表選考会を終えた10日後の6月16日、白井は引退を発表。その決断に至るまでの思いと、これからの白井健三について会見で明らかにした。

白井健三会見

私白井健三は、先日の全日本体操種目別選手権をもちまして現役を引退させて頂きましたことをここに発表いたします。

Q.現役を引退した今の心境は?

すっきりした状態で現役生活を終えることができて、また今後の自分のやりたいことに向かって今はもう歩みを始めているところなので、この記者会見を迎えるに当たっても選手としての未練は一つもない状況で迎えることができました。

Q.現役引退を決意した時期は?

おおよその引退タイミングを決めたのはすごく早くて、もうリオオリンピックの時には東京(オリンピック)までかなと頭の片隅にはあって、地元でのオリンピックという一つの節目を自分の競技生活の区切りにしたいというのはありました。

大学卒業後に一度代表を外れてからは代表に入ることではなくて、どんな形でも自分の体操を東京オリンピックの年までやりたいという気持ちが強くなってきたので、そういった意味では最後、東京の最終選会で自分の演技がゆかでできたということで本当に満足した気持ちで終えることができました。

Q.これまでの体操人生を振り返って。

まだやりたいとか、もっとやり切りたかったという気持ちは本当になくて、すごく恵まれた体操人生だったなと思います。

今思い返してみると、何気なく先輩や後輩、お世話になった方と笑い合っているその一日一日の時間が何よりも宝物だったなと思います。

Q.19歳の時に出場したリオ五輪について。

19歳だったので本当に何も分からずに大舞台に立たせてもらって、金メダルを獲ったというよりは団体メンバーはじめ周りの方々に支えてもらって獲らせてもらった金メダルだったのであまり実感はなかったんですけど、やはりその後、オリンピックの金メダリストとして練習態度や私生活をどうやったらみんなの見本になれるかな、という風に考え方が変わっていったので、その肩書きが自分を成長させてくれる一つの要素になっているなと思っています。

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Q.今後の目標「指導者」について。

今は助教という立場を日本体育大学で頂いているので、そういった面で大学に貢献することと、あとは後輩や年下の学生に自分がしてきた貴重な経験を伝えていくことが今の僕に一番できる仕事だと思っているので、すぐにでもやっていきたいなという気持ちです。

僕が大学卒業後も拠点を変えずにこの日本体育大学で練習をしている中で、自分に向けるエネルギーより後輩や学生に教えるエネルギーだったりだとか、喜びでも自分の喜びより学生が喜んでいる姿を見る方が自分にとって大きな喜びになってきたりだとか、そういうエネルギーを向ける方向がだんだん学生に変わってきているなと徐々に感じていました。

今ではもう完全に逆転しているので、選手としての去り時は今だなと感じました。今後、学生に対して指導をしていく未来へのモチベーションは今すごく高く持っています。

自分が指導者になりたいと思った教えることのやりがいは日体大の学生に教わったので、まず今できることとして日体大やその学生に恩返しをすることが最善の選択だと思うので、今は学生に体操のおもしろさを伝えたいという思いしかないです。

指導者として、体操の試合や会場にはいると思うので、コーチになった白井健三を楽しみにして頂けたらなと思っています。