神戸ロティーナ新監督、ACLで勝利とチーム構築を目指す

神戸ロティーナ監督(c)VISSEL KOBE
4月15日に開幕するAFCチャンピオンズリーグ(ACL)2022の東地区グループステージで、ヴィッセル神戸は初出場で4強進出をした2020年大会以来のアジア舞台への復帰。
就任早々のミゲル・アンヘル・ロティーナ監督は、アジアの頂点を目指して勝ち進みながら「より自信と安定感のあるチームを作り上げたい」と語っている。
神戸は3月15日のプレーオフでメルボルン・ビクトリー(オーストラリア)を延長4-3で退けて本戦出場権を獲得したが、Jリーグでは2月の開幕から10戦未勝利で17位に低迷。
この1ヵ月の間に、前回大会でも指揮を執った三浦淳寛監督との契約を解き、育成部門を担当するリュイス・プラナグマ監督の暫定政権へシフト。そして4月8日にロティーナ監督を招聘した。
新監督にとっては初挑戦となるACLの舞台で、大会前の実戦は就任2日後の古巣セレッソ大阪とのリーグ戦(0-1)のみ。
だが、16日に予定されていた初戦の上海海港(中国)が、上海市が新型コロナ感染者急増でロックダウンを実施した影響で渡航困難となり出場を辞退。タイノブリラムで戦うJ組は神戸、傑志(香港)、チェンライ・ユナイテッド(タイ)の3チームとなり、神戸の初戦は19日の傑志戦に変更された。
グループステージ突破には、各組1位に入るか2位の中で上位3チームに入らなければならないが、この変更は、新体制での準備期間の短い神戸には朗報に違いない。19日から中2日で3連戦の後は5月1日の傑志との最終戦まで5日間の猶予ができる。
スペインリーグでの監督経験も長いロティーナ監督は、「チャンピオンズリーグは重要な大会。それを大事にしながら、戦術的なプレシーズンと捉えてチームを構築したい。この期間を利用して、より自信を持って、より安定したチームを築き上げる。今シーズン、最も重要な15日間になる」と語っている。

ヴィッセル神戸 アンドレス・イニエスタ 写真:YUTAKA/アフロスポーツ
初戦の相手の傑志は香港リーグ覇者で2年連続3度目の出場。
昨年の大会ではセレッソに次いでグループ2位に入ったが、2位チームの中で上位3チームに入れず16強入りを逃した。ACL通算40ゴールで大会歴代最多得点記録を保持するデヤン・ダムヤノビッチ選手を擁し、40歳になる元モンテネグロ代表FWはFCソウルの2013年大会準優勝、水原三星の2018年大会4強入りなど過去所属クラブで活躍。今回も傑志を初のグループステージ突破へ導くキーマンとして期待されている。
チェンライは国内カップ戦を制して2年連続2度目の出場。ACLでの経験は浅いが、リーグ戦は現在4位でリーグカップ8強進出を決めており、地元タイでの開催でホームの利もあり、侮れない。
神戸は前回出場した2020年では、直前のリーグ戦では連敗続きで11位と苦戦する状況でカタールでの集中開催に臨み、ベスト4まで勝ち進んだ。
東京ヴェルディでロティーナ監督の下でプレーした経験のあるMF井上潮音選手は、「監督のやりたいことは理解しているつもり。それを体現しながら、周りともコミュニケーションをとってやりたい」と話し、ACLでは「チームとしても個人としても良くなるチャンス。勝てば流れが良くなる。勝ちながらチームを良くしていければいい」と話す。
神戸のボージャン・クルキッチ選手も、「ACL出場は去年の努力の賜物。難しい時こそチームが団結して、いいチームだと選手全員が自信を持つことが大事になる」と話している。
ACLはグループステージから準決勝までは東西各地区に分かれて行い、ノックアウトステージではラウンド16から準決勝までを一戦必勝方式で行う。
東地区のノックアウトステージは8月開催の予定で、決勝は来年2月19日と26日に西地区とのホーム&アウェイで開催される。年をまたいでの決勝開催は初めてとなる。
取材・文:木ノ原句望