イニエスタ”生涯神戸”宣言!契約更新を発表「チームをさらなる高みに連れて行く」クラブの挑戦に熱い思い

サッカー

2021.5.11

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契約発表を行うJ1神戸のイニエスタ(c)VISSEL KOBE

 J1のヴィッセル神戸は5月11日(火)、MFアンドレス・イニエスタ選手との契約を2023年まで2年間延長したと発表。

この日、37歳の誕生日を迎えた元スペイン代表は、「まだ2年間プロジェクトに関わり続けられることにワクワクしている」と、クラブが目指しているアジアナンバーワンクラブへの挑戦に熱い思いを示した。

FCバルセロナとスペイン代表で数々の成功を収めてきたイニエスタ選手が、スペインの名門クラブを退団して神戸加入を発表したのが2018年5月。この日の会見でヴィッセル神戸の三木谷浩史会長から3年契約を終えて、スペインの至宝と称されるレジェンドと新たに2年間の契約延長が発表された。

イニエスタ選手は、「今日は私にとって特別な日だ。このプロジェクトに引き続き関わっていけることに、本当に大きなモチベーションを感じている」と語った。

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契約発表を行うJ1神戸のイニエスタ(c)VISSEL KOBE

 彼の言う「プロジェクト」とは、アジアナンバーワンクラブになるという神戸が掲げている挑戦だ。

チームは2019シーズンに天皇杯を制してクラブ初タイトルを獲得し、アジアクラブ王座を懸けたAFCチャンピオンズリーグ(ACL)への出場権を得た。コロナ禍の影響でカタールでの集中開催となった昨年の大会で、チームは初出場ながら4強に進出。だが、アジアの頂点には届かなかった。

「自分が3年前に来た時に感じた熱い思い、その同じ思いでこの挑戦に挑み続けたい」というイニエスタ選手は、「自分は大きな目標を勝ち取りたい性格だ。このチームをさらなる高みに連れて行くための貢献をできる限りしたい」と、目標達成への強い意欲を示している。

挑戦への強い思いは、昨年12月のACLでも表れていた。

負ければ終わりとなる準々決勝の水原三星(韓国)戦で、決勝トーナメント1回戦で痛めた足の負傷を押して延長戦終盤に出場し、PK戦に突入すると1番手のキッカーとして登場。これを成功させると、続くチーム全員がキックを成功させて7-6で勝利を掴み、ベスト4に進んだ。

 だが、その時の負傷は手術も必要となる大怪我で全治4カ月の診断を受けたが、イニエスタ選手はこれを克服。

先日、5月1日のホームでのJリーグ広島戦で後半30分に交代出場を遂げ、チームは3-0で勝利。「チームメートとともにプレーできて勝点3も取れた。完璧な一日になった」と、長いリハビリを経ての公式戦復帰を喜んでいた。

それ以降、現在は後半交代出場で徐々にプレー時間を増やしている段階だが、スペインリーグ優勝9回、UEFAチャンピオンズリーグ優勝4回、スペイン代表として優勝した2010年大会を含めて4度のワールドカップ出場など131キャップを誇るレジェンドの、プレーへの探求心に陰りは見えない。

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ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長とイニエスタ(c)VISSEL KOBE

 「自分のモチベーションはピッチで自分にできる最高のプレーをすること。そのために日々のトレーニングを続けている。みなさんに語り継いでもらえるような、そんなピッチでの表現を残していければ」と語る。

イニエスタ選手はこの日が37歳の誕生日。クラブ公式YouTubeチャンネルでライブ配信された会見の最後には、サッカーピッチをデザインした大きなバースデーケーキが登場して、笑顔でキャンドルの火を吹き消した。

三木谷会長は、「経済面においてもかなり歩み寄りをしていただいた。イニエスタらしい」と契約更改の一幕を明かし、「これからヴィッセル神戸、Jリーグでますます活躍し、リードしていってくれると思う」と話し、プレーだけでなく彼の人間性を高く評価する会長は、「彼の哲学、取り組む姿勢というものが、サッカーをやっている若者だけでなく、日本全体に本当に大きな影響を与えてくれるのではないか」と期待を寄せている。

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ヴィッセル神戸の三木谷浩史会長とイニエスタ(c)VISSEL KOBE

 「自分にとっては、周りから信頼してもらっている、大切にしてもらっていると感じることが何よりも大事」というイニエスタ選手は、「私と私の家族を代表して神戸と日本の皆さんに感謝したい。愛情とリスペクトを持ってみなさんがもてなしてくれたことで、この場所が自分たちにとって第2の故郷になった」と話す。

 今回延長された契約期間が終了すれば39歳となる。神戸の背番号8は言う。

「自分のサッカー選手としてのキャリアを、ここで最後まで続けていきたい。サッカー選手としてだけでなく、このクラブとは今後もいろいろな形で常に関わり続けていきたいと思っている。それが私の希望だ」


取材・文:木ノ原句望