“止まらないピッチャーの進化”を鳥谷敬が解説「佐々木朗希の完全試合は良いものをもたらしている」その理由とは?

野球

2022.5.16

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鳥谷敬が"投高打低"の現状について語る

ロッテ・佐々木朗希投手の28年ぶりの完全試合から始まり、中日・大野雄大投手の"幻の完全試合"、ソフトバンク・東浜巨投手のノーヒットノーランなど、投手が打者を圧倒している今シーズン。

球界に何が起こっているのか?

"投高打低"の現状を鳥谷敬氏(40)に語ってもらった。

ー投手が打者を圧倒している今シーズン、このようなことが連続で起きている理由は?

佐々木朗希投手が完全試合をしたことで、他の投手も投げている途中で状態が良ければ完全試合・ノーヒットノーランを頭に入れて投球します。一人が達成したことによって、その可能性が上がってきたのかなと思います。

投手も調子が良い時は、それを狙う選択肢が生まれます。力を持った投手は、そのことが頭にあることによって投球が変わってきます。そういう意味で佐々木投手の完全試合は、良いものをもたらしていると思います。

ーソフトバンク・千賀滉大投手が「3割バッターはいなくなるのではないか」と発言したことについては?

3割バッターがいない年が出てくる可能性は充分あるとは思いますが、毎年3割バッターが1人も出ないことはないと思います。

投手がボールを投げなければ試合は始まらないので、先に進化していくのは投手だと思います。それに対して野手が追い付いて、また投手が進化する。この順番だと思います。

新型コロナウイルスの影響や主力に怪我人が出ているという現状で、各球団若い選手が経験を積むためにも空いたポジションに入ることが多いです。今はピッチャーの進化スピードにまだ野手が追い付いてないのかなと思います。

ーピッチャーの進化とは?

先発だけではなく中継ぎも含めて、平均の球速は5~6キロ速くなっています。ということは、変化球とのスピード差も出てきます。

特に佐々木投手の150キロ近いフォーク。150キロの真っ直ぐをどう打つかというところから、15キロのフォークとなると全く違ってきます。相手チームはロッテと3試合やっていく中で対処しないといけません。こうやってバッターもまた進化していくと思います。

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ーバッターが鳥谷氏だったらどう対応する?

慣れることが一番大事ですね。150キロ、160キロの球の打席に多く立つことが大切になってくると思います。

1軍でバリバリ投げている投手じゃないとこの球速は中々経験できないので、どんどん試合に出て当たり前だと思うスピードをアップさせることが必要です。数をこなすしかないと思います。

ー"投高打低"は今シーズン続く?

今出ている若い選手が今シーズン後半にどうなるかはわからないですね。

夏から秋にかけて調子を上げていく投手もいますが、基本的には1年間ローテーションで回ったら、球速・球質は夏場くらいを境に少しづつ落ちてきます。そこからバッターが盛り返してくる可能性があると思います。

今は主力が抜けているチームも多いので、そういう選手たちが戻ってきたらシーズン後半は活躍するバッターが増えると思います。

野手が打って守れば球場も盛り上がりますし、それが野球の醍醐味だと思います。そういう選手たちに頑張ってほしいですね。