【サッカー】V・ファーレン長崎が8年ぶりJ1復帰 J2優勝水戸ホーリーホックは初昇格

サッカー

2025.11.30

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山口蛍 写真:アフロスポーツ

V・ファーレン長崎が来季J1リーグに復帰する。J2リーグ最終節が11月29日に行われ、長崎はアウェイで臨んだ徳島ヴォルティス戦を1-1で引き分けて2位で終了し、8年ぶりのJ1昇格を遂げた。

優勝は水戸ホーリーホック。ホームで大分トリニータに2-0で勝利して勝ち点を70とし、長崎と並びながら得失点差で上回ってJ2の頂点に立ち、初のJ1昇格となった。  

「苦しい展開だったが、最後みんなで体を張って守れた。ようやく、みんなで掴んだJ1昇格だった」長崎MF山口蛍は試合後にそう言って安堵の表情を見せた。

J2は最終節で上位3チームに優勝、上位4チームに自動昇格の可能性があるという大混戦。長崎は勝ち点69で2位の水戸に勝ち点2差のリードで首位に立ち、これを勝ち点66で3位のジェフ千葉が追い、徳島が勝ち点64で4位につけていた。

長崎は勝てば優勝も手にできる一戦だったが、勝って他会場の結果次第で自動昇格の可能性を残していた徳島の縦に速い攻撃に押し込まれ、前半41分には徳島のMF渡大生にゴールを許して1点ビハインドとなる苦しい展開だった。

しかし、長崎はハーフタイム後に次々と交代選手を投入して流れを引き寄せ、攻撃の形を作るようになると、60分過ぎから途中出場のMF中村慶太のミドルシュートなどで相手ゴールに迫り、68分、ついに追いついた。

途中出場のMF笠柳翼がMF山口蛍からの大きなサイドチェンジのボールを受けて左サイドを切り込み、クロスボールを入れると、逆サイドでフリーになったMF翁長聖が右足で捉えてゴールネットを揺らし、同点にした。

終盤は徳島が攻撃を畳みかけ、長崎には苦しい時間帯となるが守備で対応。後半アディショナルタイムには徳島FWトニー・アンデルソンにゴール前で決定機を作られたが、GK後藤雅明がファインセーブで阻止。追加点を許さなかった。

前後半で徳島のシュート10本に対して長崎はシュート4本に限られたが、今夏に就任した髙木琢也監督の下で立て直した守備で乗り切り、勝ち点1で2018年以来となるJ1昇格を手にした。

今季から長崎でプレーする山口は、「簡単なシーズンではなかった。一時期は昇格できないんじゃないかという順位にまで行ったときもあった。それを考えると、選手、スタッフ、サポーターも含めてみんなで這い上がってきて、この結果がある」と言った。

今季前半戦は思うような結果が出ず、19節を終えて7勝7分け5敗で、順位も一時期は10位まで落ちた。状況が変わったのが6月中旬。

前任の下平隆宏監督に代わって2018年以来となる高木監督が就任し、20節のロアッソ熊本戦から指揮を執ると、前半戦の19試合で32失点していた守備が後半戦19試合で12失点と大きく改善し、戦績も12勝6分け1敗と立て直しに成功した。

日本代表でもプレーした山口は、「1-0で勝ち切ったり1-1で負けない戦いも自分たちの強み。最後は攻守にまとまったチームになったと思う」と今季の戦いを振り返った。

2度目の登板で2度目の昇格をもたらした髙木監督は試合後、「危ないシーンもたくさんあったが、結果が出てよかった。ほっとしている」と言った。

今季途中からの登板だったが、指揮官は「苦しい状況でも選手たちが一つひとつ勝ち点を獲り、勝利しながらここまで来た。一人ひとりが成長した。それがこういう結果につながったと思う」と静かに語った。

来季は長崎にとって8年ぶりとなるJ1の舞台となる。

山口は、「J1で長崎旋風を起こしたい」と意気込み、髙木監督はホームのピーススタジアムでの新たな展開に「今度はピースタにJ1の選手たちが来る。県民のみなさんも子供たちも何かを感じてもらえたら。楽しみにしてほしい」と話した。

なお、ホームで大分と対戦した水戸は、後半開始直後の46分にFW多田圭佑が先制し、75分にDF山本隼大が追加点を決めて2-0で勝利。

前節、長崎との首位対決で敗れて首位から2位に後退していたが、この勝利で逆転優勝を決めた。J1昇格は2000年のJリーグ参入後で初となる。

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カルリーニョス・ジュニオ PHOTO:Getty Images

千葉、徳島、磐田、大宮は昇格プレーオフへ

3位につけていた千葉はFWカルリーニョス・ジュニオ、DF鈴木大輔らのゴールでホームでFC今治に5-0と大勝。

勝ち点3を加えて69とし、得失点差も伸ばしたが、水戸と長崎に勝ち点1及ばなかった。

この結果、3位の千葉と4位の徳島は、5位、6位チームとともに残り1枠をかけてJ1昇格プレーオフに臨む。

5位にはアウェイで鳥栖に2-1で勝って7位から順位を上げたジュビロ磐田(勝ち点64)、6位には大宮アルディージャ(同63)が入った。

大宮はアウェイでレノファ山口に2-3で敗れたものの、ベガルタ仙台(同62)がホームでいわきFCに0-1で敗れた結果、勝ち点1差で上回り、プレーオフ進出を決めた。

J1昇格プレーオフは12月7日に準決勝が行われ、千葉と大宮、徳島と磐田が対戦し、勝者が12月13日の決勝へ進出する。

なお、18位ロアッソ熊本、19位山口、20位愛媛FCの3チームはJ3降格が決まった。