【Jリーグ】名古屋選手らに感染確認で広島戦中止、チェアマンはPCR検査

名古屋グランパス 写真:西村尚己/アフロスポーツ
Jリーグは7月26日、名古屋で新型コロナウィルス感染者が相次いで確認されたことを受けて、同日夜に予定されていた広島-名古屋戦の開催を急きょ取りやめることを決定。Jリーグの村井満チェアマンは、陽性者が出た場合のPCR検査の実施頻度の見直しに言及した。
今回、名古屋で新型コロナウィルス感染への陽性が確認されたのは、7月25日に発表されたDF宮原和也選手に続いて、MF渡辺柊斗選手とトップチームのスタッフの2人。3人ともJリーグが2週間に1度実施している試合前PCR検査を7月17日に受け、陰性との判定を20日に受けたばかりだった。発熱があった宮原選手に対して、後者2人は無症状だったという。
チームでは宮原選手の陽性を受けて25日に選手とスタッフ60人にPCR検査を実施。宮原選手の濃厚接触者がいないことを確認して、同日の練習後にアウェイでの広島戦へ向けて選手16人とスタッフ1人の計17人が移動した。リーグの試合開催ガイドラインでは、GK1人を含む最低14人が試合登録可能であれば、できるだけ試合を実施することにしている。
だがその後、渡辺選手とチームスタッフの陽性が判明。この二人の濃厚接触者の特定に時間がかかることから安全性を考慮して、26日朝、Jリーグと名古屋は感染症専門家を交えて協議し、試合中止を決定した。
Jリーグで公式戦再開後に選手の陽性確認で試合が中止になったのは、今回が初めて。代替え開催日については、後日発表される。
オンラインで会見に臨んだJリーグの村井満チェアマンは、「直近の(リーグでの)公式検査を受け、今回の3人を含めて適正に検査が行われている。この3名も行動管理、健康管理、濃厚接触を避けるような練習や試合運営を施していたという認識がある。クラブとして大きな瑕疵があったわけではないと認識している」と話し、「今回のコロナウィルスの難しさを改めて再認識する事態となった」と述べた。
また、3人がリーグでのPCR検査で陰性と出ていたことから、7月17日以降に何らかのルートで感染した可能性を重視。現在2週間に1回行っているリーグでのPCR検査の頻度に着目して、「陽性が出た当該クラブには、検査の頻度上げる必要があるかと感じている」とコメント。専門家の意見を聞いた上で、原稿の体制を維持しながら、必要に応じて検査実施方式を一部見直す意向を示した。
この日のオンライン会見に同席した名古屋の小西工己社長は、クラブでの感染予防対策について、不要不急の外出や、外食を避け、ゲストを家に招かないなどのクラブ独自でもプロトコルを作成して「日常生活における感染予防対策は本当に徹底的にやっている」とし、保健所や行政とも連絡を取りながら対応していると説明した。
名古屋ではリーグ戦再開直前にも選手の感染が確認されるなど、複数の陽性者が発生しているが、小西社長は「今のところ、それぞれのつながりは特定できていない。もし、つながりがあれば、それを断つための対策をする」と話した。
また、次節8月1日にホームの豊田スタジアムで開催される柏戦へ向けて、27日を含めて複数回のPCR検査を実施する予定を明らかにし、「安心安全を確認した上で、全力で8月1日に臨みたい。豊田スタジアムに(集客上限の)5000人のお客さまを、安心して安全にお迎えできるように最善を尽くしたい」と述べた。
なお、Jリーグでは、試合開催ガイドラインの「5000人または収容人数の50%で少ない方の上限」を8月10日まで延長することを今月20日に決めたが、政府が22日にイベント開催時の観客動員についての上限設定8月末まで継続する方針を打ち出した。いずれも、最近の国内での感染者増加傾向を考慮しての対応だ。
これを受けて、村井チェアマンは「Jリーグもその政府方針に従っていくのが基本路線かと考えている」とコメント。27日に開催予定のNPB(日本野球機構)とのコロナ対策連絡会議を経て、Jリーグでも8月末まで現状維持で臨む意向を示している。
取材・文:木ノ原句望