オランダ遠征の森保ジャパン 1年ぶりの代表戦で見せたい変化

サッカー

2020.10.9

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    サッカー日本代表監督 森保 一 写真:JFA/アフロ

     サッカー日本代表がオランダのユトレヒトで行われる国際親善試合でカメルーン代表(9日/日本時間午後9時)とコートジボワール代表(13日/日本時間午後11時45分)と対戦する。

    新型コロナウィルス感染流行の影響で約1年ぶりの国際試合は初の欧州組のみでの編成で臨むが、代表活動が休止していた間に選手たちが所属クラブで得た変化を映し出す試合になりそうだ。

    本代表 カメルーンとの対戦は2010年W杯南アフリカ大会ぶり

     新型コロナウィルス感染症の世界的流行の影響で、今回の日本代表戦は約1年ぶり。欧州組を含めた代表戦は昨年11月のワールドカップ・アジア2次予選のキルギス戦と国際親善試合のベネズエラ戦以来となる。

     チームを率いる森保一監督は、「もう一度、チームの基本的なことを見つめ直し、戦術を共有しながら、互いの良さを出しあえるかを最大限にやっていきたい」と話している。

    来年3月にアジア2次予選の再開が見込まれているものの、感染状況次第。来月の活動も不透明という現状では、1年のブランクの影響は最も気になるところだろう。だが、悪いことばかりではなさそうだ。

     10月5日からユトレヒトで始まった合宿で、久しぶりに選手たちの動きを見たり話をして、日本代表指揮官は選手たちの変化を感じている。特に、今回はコロナ禍で活動中断している23歳以下の東京五輪代表チームから7人の選手も加わり、海外でのプレー経験が浅い顔ぶれも少なくないが、そういう彼らからも「自信がすごく伝わってくる」と指揮官は言い、「強さ、逞しさが増した」と話す。

     それは選手たちの話の端々にも見受けられる。

     MF堂安律選手は、「違いを生み出せる特別な選手になるために、あと2~3枚化けるために」と大きな環境の変化を求めてオランダ強豪のPSVからドイツ1部に12年ぶりに復帰したビーレフェルトへ移籍した。

    五輪代表候補でもある堂安選手は、新天地ではウィングではなく、インサイドハーフでプレー。「今までよりも長い距離をドリブルしてゴールに絡むことが多く、少し低い位置からでもゴールに迫っていける。インサイドハーフでやっている普段のプレーを出せればチームの助けになる」と話し、新境地を確立している。

    MF南野拓実選手は、年明けにオーストリアのザルツブルクからイングランドのリバプールに移籍し、今季初戦のプレミアリーグ王者とFAカップ優勝者が対戦するコミュニティ・シールドでは途中出場で移籍後初得点をマークした。

    「今季最初の公式戦でゴールできて、少し自信になった。注目されている中でしっかり結果を残して、それでまた認めさせたい」と貪欲だ。

    今回は日本代表で10番をつけることになるが、南野選手本人は「番号にこだわりはない。今まで日本代表を背負ってきた選手たちがつけてきた番号ということは理解しているが、いつも通りにプレーできればいい」と、プレーに集中する。

     クラブを変わっていなくても変化を実感している。

     MF原口元気選手(ハノーファー)は、今季開幕から3試合を経て1ゴール2アシストと好調だ。「オフ・ザ・ボールでの動きはすごく改善した」と話し、「アタッカーとしての能力は、この半年ぐらいで伸びてきた」と手ごたえを口にしている。

     ボローニャで昨季サイドバックとしてプレーしたDF冨安健洋選手は、苦しい状況でのプレーが多かったそうで、その経験を通して「僕がセンターバックに入ったら、できるだけ負担を減らしてあげられるようにカバーできれば」と話す。

     ポルトガルでプレーするDF安西幸輝選手は、昨年2月に所属のポルティモネンセで監督が交代後、試合に出られない状況が続いたが、最終戦で先発を獲得。今季はコンディション不良で見送った初戦以外、2戦目は後半から、3戦目は先発で出場し「徐々に監督の信頼は上がっていると思う」。激しい守備を取り入れることに意識して取り組み、「監督にもよくなってきたと言われて、すごく自信になっている」と語る。

     両サイドバックを務めることができる安西選手だが、日本代表には左にDF長友佑都選手、右にはDF酒井宏樹選手のマルセイユの両サイドバックが健在。今回は長友選手が体調不良で不在となり、25歳の安西選手は「チャンスが回ってきていると思っている。僕がサイドバックをやることで活性化する。あの二人を越えなければ日本代表は強くならない」と話し、果敢に挑む覚悟を見せる。


    取材・文:木ノ原句望