ルヴァンカップ優勝のFC東京 長谷川監督「タイトルの連鎖を期待」
2021.1.6
YBCルヴァンカップ FC東京が3度目の優勝 東慶悟 写真:FAR EAST PRESS/アフロ
新型コロナウィルス感染流行の影響を受けて順延されていたJリーグルヴァンカップ決勝が約2カ月遅れの1月4日に東京の国立競技場で開催され、FC東京が柏レイソルに2-1で勝利。
チームはハードな日程の中、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)を経て身につけた自信を感じさせるプレーで11シーズンぶり3度目の優勝を遂げ、長谷川健太監督にとっては東京での初タイトル獲得となった。
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コロナ禍を受けて再三の延期の末にシーズン終盤にリーグ戦と並行開催となったACLでも、長谷川監督は森重真人選手のアンカー起用や若手の積極的な起用でハードな日程のシーズンを戦い抜いた。
「ACLを経験して、チームとしてさらにたくましくなった」と元日本代表FWの指揮官は16強入りした大会を振り返り、「非常に大きな経験値だったと思う」と語った。
また、「タイトルは獲らないと集まってこない。なんでもいいから3大タイトルを獲りたかった」と、胸の内を明かした。
背景には前職のガンバ大阪での経験がある。2014年にリーグカップ、J1リーグ、天皇杯を制して3冠を達成したが、そのきっかけとなったのがリーグカップだった。
そして今回、東京で就任3シーズン目にして待望の初タイトルを実現。選手時代にプロとして初めて獲得したタイトルがリーグカップだったこともあり、「縁がある」と長谷川監督。そして、「来季さらにタイトルを獲りたい」と話し、ルヴァンカップ優勝が今後への起爆剤となることに期待を示した。
2019シーズンにJ1リーグ2位で終わったリーグタイトルへの思いがにじむ。
東京のMF東慶悟選手も、「優勝するとまた優勝したい。またすぐでもタイトルを獲りたい気持ち」と来季へ視線を移していた。
一方、7大会ぶり3度目の優勝を目指した柏は、昨年11月に新型コロナウィルスによるクラブ内集団感染が発生し、今大会決勝も当初予定の11月7日からこの日に変更となっていた。
ほぼ週2回のペースで試合を行ってきた2020シーズンの終盤に一定期間の活動休止を余儀なくされた。復帰後、リーグ戦終了から約2週間、試合のない時間となった。
だが、ネルシーニョ監督が「コンディションは問題なかった。むしろ決勝に力み過ぎて、ボールを奪って攻め急いでミスが出た」と話し、前半のミスの多さをしっかり修正して入った後半は立ち上がりから「攻守に良いバランスだった」と振り返った。
決勝点となった失点はその時間帯だっただけに、柏指揮官は「一瞬、守備の集中が切れたところをうまくつかれた。相手は技術力、質の高い選手をとそれていて、個人のところでやられてしまった」と、残念そうに話した。
ネルシーニョ監督は、「目標には一歩届かなかったが、サポーターの後押しがあっての決勝だった」と話して、ファンやサポーターに感謝を述べた。
観客動員試合のノウハウに手ごたえ
この日のFC東京のルヴァンカップ優勝で、長くタフなJリーグの2020シーズンが、ようやく幕を下ろした。
折しも、新型コロナウィルス感染者数が再び増加傾向を見せ、政府による緊急事態宣言の週内の再発出検討が報じられる中での決勝開催だったが、両チームのサポーターら24,000人を超える入場者を記録。試合中は観戦ガイドラインに沿って、声援の代わりに手拍子での応援を展開して試合を盛り上げた。
Jリーグの村井満チェアマンは、「しっかり対策をすれば、感染防止とスポーツの両立は不可能ではないと思っている」とコメント。
YouTubeのリーグ公式チャンネルでこの決勝戦を世界へ配信したことを明かして、「日本の応援スタイルを知らせることができた。(コロナ禍でも)サッカーを続けるメッセージを伝えられたと思う」と話した。
2020年2月のシーズン開幕直後に新型コロナウィルス感染拡大を受けて、同月下旬から公式戦が約4カ月中断した。再開後は当初は無観客でのリモート開催で、週2試合の連戦が続く中での開催となったが、リーグ戦もカップ戦も予定試合を終了した。
村井チェアマンは、「観客を迎えた試合は1000試合を超えていた」と指摘。収束の兆しが見えない感染状況が続いているが、「2020年も幾度も政府や行政の陽性を受けながらやってきた。
Jリーグにはノウハウがある。しっかりと活かしながら進めていきたい」と語り、感染対策を講じながらサッカー活動の継続に取り組む意欲を示していた。
取材・文;木ノ原句望