『かなだいペア』が競技生活引退も二人での活動は継続へ。高橋大輔「右膝が限界」、村元哉中「これ以上のパートナーはいない」
2023.5.2
フィギュアスケートのアイスダンスで世界選手権日本勢最高タイの11位に入った村元哉中(30)、高橋大輔(37)組の両選手が5月1日(月)に今シーズン限りで現役を引退することを表明。
2日(火)午後2時頃から、都内で両選手の引退記者会見が行われた。
会見の冒頭、二人は改めて「今シーズンをもって競技生活を引退することを決断しました」と挨拶。3年間を振り返り、今の心境や今後の展望について語った。
■村元哉中、高橋大輔 引退記者会見
ーー引退報告から一夜明けて、今の心境は?
村元哉中:やっと世界に言えてもう秘密にはしなくていいので、少しスッキリしています。まだ実感はないですが、「ついに競技生活を終えたんだな」と感じています。
高橋大輔:「今後どうしていくの?」と聞いてくださる方がたくさんいたので、言えなかった手前発表ができてスッキリしていますし、僕自身は「また新たなスタートがここから始まるんだな」と思っています。
ーー引退することはいつ決めた?
高橋:引退することを伝えたのは僕からで、時期は四大陸選手権(2月9日〜12日)の後に哉中ちゃんに伝えました。世界選手権(3月22日〜26日)の時には引退することは二人の中で決まっていました。ただ、自分たちもいつも通り世界選手権に臨みたかったので発表するのは終わってからにしようと話していました。
その後の国別対抗戦(4月13日〜16日)の前には発表しようかと思っていたんですが、色々していたらタイミングを逃してしまい昨日発表する形になりました。中々お伝えできず皆さんには申し訳なかったなと思っています。
ーー決断に至った理由は?
高橋:一つの大きな要因は僕の右膝に限界を感じたことです。パフォーマンスをする上ではまだ限界は感じていないんですが、競技レベルでパフォーマンスをするという意味で、特に今シーズンは僕自身の努力ではどうにもできないところまで来てしまいました。
それ以上を求めてやっていきたかったんですが、体がついていかないことが一番の理由です。それを払拭できず、これ以上続けていっても成長していけないと思ってしまったのでそれを哉中ちゃんに伝えました。
村元:四大陸選手権後に大ちゃんから理由と引退するという話を聞いた時に、私も結成当初「まずは2年」というところから始めたので、いつ引退するという話が大ちゃんからあるかは覚悟していました。実際に話を聞いた時は全くびっくりせず、「やっぱりそうだよね」と思いました。
私自身、限界はまだ感じてはいないですが「これ以上に最高のパートナーはいないな」と思っていますし、「まだまだ大ちゃんと色々な作品を作りたい」と思えたので、新しいパートナーを探すという選択肢は全く出てこなかったです。
最後は世界選手権、国別対抗戦と最高の演技ができたので、今はすごく嬉しく思っています。ずっと目標にしていた『記憶に残る演技』ができたのでやり切ったというか、次のステージが楽しみです。
ーー高橋選手の競技人生に大きく影響した膝のケガとどう向き合ってきた?村元選手はそばで見ていてどう感じていた?
高橋:アイスダンスは下にしゃがんで膝をつくことがシングルの時よりも多くて、右膝はしゃがんで立ち上がる時に力が抜けてしまったりするのでほとんど右膝でしゃがむことができませんでした。やっていく内に痛みが出て全然練習ができなかったり、朝起きて足が動かせなかったりすることもあって、僕の膝が原因でプラン通りの練習ができない時が結構ありました。無理してしまうともっと悪化するので、本当は追い込みたい時に追い込み切れないこともあって、前半はどう試合に持っていくかを探り探りやっていました。
後半、特に今シーズンはやり過ぎないようにどう持っていくかがマリーナコーチや、僕と哉中ちゃんの間でも分かってきて、すごく良い状態で試合に向かえるようになりました。
村元:ずっとそばにいて隣で見ていたんですが、時には歩けなかったり、氷にはのっても「ごめん、今日は滑れない」とか、やりたいけどできない葛藤だったり本人が一番大変だったと思います。たまに膝をあげたいくらいの気持ちだったんですが、そういった時でも自分にできることはたくさんありましたし、少しでも負担を軽減できたらと思っていました。
アスリートには怪我は付き物ですが、メンタルとフィジカルのバランス調整が大変だったと思います。それでもここまで来られたのは努力と練習を二人で頑張って来られたからだと思って、大ちゃんにすごく感謝しています。
ーー今後の活動について
高橋:哉中ちゃんが競技会を続けずに引退という選択をしてくれたので、僕自身はまだまだかなだいカップルとしてパフォーマンスをやっていきたいなと思っています。高橋大輔個人として一人でもパフォーマンスをしていきたいと思っています。
僕自身、競技復帰の時から「スケートを軸にエンターテインメントに携わっていきたい」という気持ちは変わらないので、これからやりたいことを色々な形でどんどん広げていきたいと思っています。
村元:大ちゃんから引退する話があって「もし引退となったら、まだかなだいとしてパフォーマンスをしていきたい」という話を聞けた時に、自分の中でもそうしたい思いが強くありましたし新しいパートナーは探さないと決めていたので、引退してもまだ大ちゃんと色々な作品を作っていける楽しみと、25年間スケートしかして来なかった人生なので色々なことに挑戦したい思いです。
あと、大ちゃんから「哉中は一人でも魅せられるスケーターだよ」と言ってもらってすごく嬉しかったですし、村元哉中個人でもいち表現者としてパフォーマンスをしていけたらいいなと思っています。