なでしこジャパン「悔しさしかない」アメリカに延長で惜敗 パリ五輪4強入り逃す【パリ五輪 サッカー女子】

サッカー

2024.8.5


なでしこジャパン PHOTO:Getty Images

<2024年8月3日(土)パリ2024オリンピック競技大会 サッカー女子準々決勝 日本 - アメリカ @パルクデプランス>

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12年ぶりのメダル獲得を目指した、なでしこジャパン日本女子代表だったが、8月3日にパリのパルク・デ・プランス競技場で行われたパリオリンピック準々決勝でアメリカに延長0-1で敗れて4強進出を逃し、2大会連続で8強での敗退となった。
 
これまで通算対戦成績1勝8分け30敗と日本が大きく負け越しているアメリカは、日本が優勝した2011年女子ワールドカップ(W杯)や2012年ロンドン大会決勝など大一番で顔を合わせてきた相手だが、今回もなでしこジャパンの前に立ちはだかった。

日本は守備がはまり、相手に思うような攻撃をさせず、狙い通りのプレーができていたが、延長前半アディショナルタイムに一瞬の綻びをついてFWトリニティ・ロドマンに決められた。

DF熊谷紗希(ローマ)は「もう1つ紗希の世界をみんなで見たかった」と悔しがった。

直近では今年4月のシービリーブスカップ国際親善大会で1-2と敗れていたアメリカに、日本は熊谷を中央に、右にDF古賀塔子(フェイエノールト)、左にDF南萌華(ローマ)を配したセンターバック陣を中心に5-4-1のブロックを作って守備網を張り、高い集中とよく連動した組織的なプレーでアメリカのパスコースを消した。

この展開にアメリカはパスの出しどころに苦戦して連係に乱れが生じるようになると、日本は中盤でのボール奪取から前線へ素早い展開して、得点機を探った。

前半35分には、左サイドで仕掛けたMF清家貴子(ブライトン)からパスを受けたFW田中美南(ユタ・ロイヤルズ)が右足を振り、その2分後には左サイドの組み立てからペナルティエリア右に駆け上がったDF守屋都弥(INAC神戸)がシュート。

前者は相手GKにセーブされ、後者はクロスバーの上に流れたが、日本が次第に良い組み立てをするようになる。

後半からは、前半左サイドでハードワークを続けた清家に代えてFW浜野まいか(チェルシー)を投入。

50分過ぎには右サイドから守屋がゴール前に鋭いクロスを入れ、ファーサイドに走り込んだDF北川ひかる(INAC神戸)に合えば1点かという場面も作ったが、相手がクリア。

その流れで得た左CKでは田中がニアサイドに詰めて右足を合わせ、2011年W杯決勝のアメリカ戦で決めた澤穂希さんのゴールを彷彿とさせるプレーを見せた。

だが、田中のフリックはファーサイドに流れ、回収したFW藤野あおば(東京Vベレーザ→マンチェスターC)のシュートは枠を外れた。

その後も相手ゴールに迫る場面を作るものの決められず、両者スコアレスで延長戦に突入。延長前半早々に、右サイドの守屋の崩しから後半途中出場のMF宮澤ひなた(マンチェスターU)が右足で狙った。

後半途中から前線の枚数を増やしていたアメリカは、延長前半6分にスミスがDFをかわしてペナルティボックス右からシュートを放ち、日本はGK山下杏也加の好セーブで切り抜けた。

違いを生んだシュートの意識

だがアメリカは、勝負をかけて個人技で日本ゴールに迫り、積極的にシュートに持ち込む姿勢を見せていたが、それが実を結ぶことになる。

延長前半アディショナルタイム、この試合で何度も右サイドの突破を見せていたロドマンに、最終ライン左のDFクリスタル・ダンから大きくサイドを変えるパスが通る。

ロドマンはうまくコントロールしてペナルティ右から中へ切り込み、日本のマークをはがして思い切りよく左足を振った。シュートはゴール左サイドネット上に突き刺さり、先制に成功した。

あとがない日本は延長後半、MF林穂之香(ウェストハム)、FW千葉玲海菜(フランクフルト)をベンチから送り出し、後半から出場していたDF高橋はな(浦和)を前線に上げ、守屋を最終ラインに下げてパワープレーにシフト。ゴールを狙った。

だが、日本は最後の場面でパスやシュートに制度を欠いて決定機には至らず、最後まで得点を奪えずに0⁻1で試合終了。なでしこジャパンの五輪メダル獲得は、4年後以降に持ち越しとなった。

熊谷は試合後、「悔しさしかない」と言った。

狙い通りのプレーができていただけに、あと一歩に迫りながら結果につなげられなかったことに、なでしこジャパンキャプテンは、「ほんとに少しの差で、この大きな壁を乗り越えられなかった」と振り返った。

このチームで唯一、2011年W杯や2012年ロンドン大会も戦った経験から、熊谷は「この世界を経験させてもらっている自分だからこそ、みんなを(1つ上の世界へ)連れて行きたかった」と嘆いたが、「このチームで戦えたことは誇りに思う。チームに感謝したい」と語った。