水谷隼・伊藤美誠 写真:ロイター/アフロ
東京オリンピック卓球競技<7月24日~8月6日> 2日目の7月25日、混合ダブルス準々決勝で第2シードの水谷隼(木下グループ)/伊藤美誠(スターツ)ペアが、第7シードのフランツィスカ/P.ソルヤ(ドイツ)をゲームカウント4-3で下し、準決勝進出を果たした。
前日には「明日にこの5年間の全てを賭ける」とツイートした水谷。そのために越えたい1つの壁が、この2019年ヨーロッパ競技大会チャンピオンペアだった。
パワフルな強打をもつドイツの2人。とくにソルヤはリオ五輪準決勝で伊藤が大逆転負けを喫した因縁の相手であり、伊藤は5年越しの五輪でのリベンジ機会が巡ってきた。
大事な第1ゲーム、台上のツッツキ・フリックから差をつける日本ペア。水谷の足を動かしてのパワードライブが何度も決まり、ラリーの短い間で決着をつける得点パターンに。9-7の場面では伊藤の逆チキータでレシーブエースも取って11-8で先制する。
水谷隼・伊藤美誠 写真:ロイター/アフロ
2ゲーム目は男子のフランツィスカが女子の伊藤の守備を突き破る展開が多く、とくに大砲のようなバックドライブは日本ペアの脅威に。5-11で取り返される。
第3ゲームも、ドイツペアが先に厳しいコースへ仕掛ける展開で、打っても前陣ではね返すソルヤのバックハンドを前に防戦となる。ドイツペアのうまいアップダウンサーブでレシーブも攻めきれず、3-11で連取される。
しかし第4ゲームはサーブに対応した日本ペア。水谷の逆モーションフリックが飛び出して流れに乗り、ソルヤのミドルや両サイドを攻めて次々と得点。11-3で奪い返す。
2-2で迎えた第5ゲーム、粘りのあるドイツペアに長いラリーに持ち込まれて激戦に。4-6の場面で伊藤が変則的なバックカットを決めるなど、食い下がる日本だが、ドイツペアにしっかり両ハンドを打たれて、台から下げさせられながら9-11で失う。
ドイツ代表 フランツィスカ/P.ソルヤ PHOTO:ITTF
あとがない6ゲーム目。前半で水谷が長いツッツキをバックへ送ってフランツィスカへ満足に攻撃をさせず、ドイツペアに流れをつかませない。9-8でタイムアウト後も、ダブルストップを決めた日本ペアがそのまま11-8でゲームを奪取する。
最終第7ゲーム、ソルヤにバックハンドを次々と決められて5-0に。そこからはフランツィスカの高速バックハンドまでも決まって2-9と大量リードを奪われる。
しかしここから日本ペアもラリーでミスをしない。あとがない6-10からは水谷が声を出しながら気迫のフォアドライブで4本返して10-10に。10-11では伊藤の下回転サービスエースも飛び出す。
一進一退の展開が続くなか、日本ペアは1点取るごとに大声で自分たちを鼓舞する。最後は伊藤がこれまでほとんど出さなかったロングサーブでエースを取り、16-14で大激戦を制した。
伊藤が試合後に涙を見せたこの試合。ヨーロッパ最強ペアに大苦戦も、逆転勝利でメダル決定戦となる準決勝へ駒を進めた。
水谷隼・伊藤美誠 写真:ロイター/アフロ
試合後、水谷は「まだメダルも取ってないのに土俵際に立たされて。最後、あきらめない姿勢が勝利につながったと思います」とコメント。
伊藤は「水谷選手とだから勝てたなって思えました。あきらめない気持ちというか、声も1点1点かけてくれました」と試合を振り返り、「もちろんメダルっていう頭はありますけど、勝ったらメダルがついてくるという気持ちで。あとは楽しんで勝ちたいです。」と準決勝への決意を語った。
【東京オリンピック】
<混合ダブルス準々決勝>
水谷隼/伊藤美誠 4-3 フランツィスカ/P.ソルヤ(ドイツ)
11-8/5-11/3-11/11-3/9-11/11-8/16-14